2001 Fiscal Year Annual Research Report
hsc70を中心とした哺乳類分子シャペロン系の統合的解析
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13680789
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
寺田 和豊 熊本大学, 医学部, 助教授 (00253724)
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Keywords | ミトコンドリア / 分子シャペロン / hsc70 / DnaJ / bag1 / オルニチントランスカルバミラーゼ / ルシフェラーゼ / フォールディング |
Research Abstract |
本研究では、hsc70と協調して働くDnaJホモログdj2、dj3の役割を個体レベルで解明するため、ノックアウトマウスの作成を行っている。また、申請者らのグループが解析を進めているTom34についてもノックアウトマウスの作成を進めている。すでにdj2、dj3、Tom34のゲノム全長の解析を完了し、本学相沢研究室の協力を得てキメラマウスの作成を行った。マウスの維持管理については動物資源センター(CARD)を利用し、F2ホモマウスを得た。 dj2はホモ体の割合が予想より若干低かったが、dj3は出生したホモ体の半数が24時間後までに死亡した。dj2の雄ホモ体、dj3の雌雄ホモ体は同腹のヘテロ体、野生型に対して体重が5-10%少なく,若干の成長遅延が認められた。交配実験からdj2、dj3の雄ホモ体は生殖能異常が見出された。dj2のホモ体の精巣はlittermateのヘテロ体、野生型に対して40-70%の体重であった。dj3ののホモ体の精巣はより大きな障害を受けており、重量は30-50%であった。いずれのホモ体の場合も組織学的所見から精細胞に高頻度のアポトーシスが起きていることが見出され、現在その分子レベルにおける障害機構を検索している。 Tom34ゲノムは非常に似通った2つのエクソンが、近接して存在していた。5'-RACE法からそれぞれの転写開始点を決定したところ、共に第一エクソン(E1とE1'と呼ぶ)として機能していることが明らかとなった。RT-PCR法により臓器特異性を検討したところ、E1は普遍的に発現しE1'は精母細胞期に特異的に発現していることが示唆された。一方、ノックアウトマウスのホモ体は予想通りの割合で出生し、みかけ上の異常は認められなかった。精巣の異常も認められず、雌雄ホモ体で系統維持が可能であった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Wright, G.: "Oxidative stress inhibits the mitochondrial import of preproteins and leads to their degradation"Experimental Cell Research. 263(1). 107-117 (2001)
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[Publications] Shiojiri, N.: "Cell lineage analysis during liver development using the spf(ash)-heterozygous mouse"Laboratory Investigation. 81(1). 17-25 (2001)
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[Publications] Gotoh, T.: "hsc70-DnaJ chaperone pairs prevent nitric oxide-mediated apoptosis in RAW 264.7 macrophages"Cell Death & Differentiation. 8(4). 357-366 (2001)
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[Publications] Abdul, K.M.: "Characterization and functional analysis of a heart-enriched DnaJ/Hsp40 homolog dj4/DjA4"Cell Stress & Chaperones. (印刷中). (2002)
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[Publications] 後藤知己: "NO依存性アポトーシスの分子シャペロンによる抑制"炎症・再生. 22(1). 47-51 (2002)
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[Publications] 永田和宏 ら共編: "分子シャペロンによる細胞機能制御"シュプリンガー・フェアラーク東京. 219 (2001)
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[Publications] 内海耕慥 ら監修: "新ミトコンドリア学"共立出版. 434 (2001)