2001 Fiscal Year Annual Research Report
マウスにおけるインデューシブル・ジーンターゲティング法の開発
Project/Area Number |
13680906
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高野 洋志 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00241555)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 稔 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20311558)
|
Keywords | マウス / インデューシブル・ジーンターゲティング / Cre組換え酵素 / タモキシフェン / 変異エストロジェンレセプター / PCNA |
Research Abstract |
本研究の目的は、タモキシフェン-変異エストロジェンレセプター系を利用して、タモキシフェン投与によりマウス個体内の体細胞において遺伝子の不活化を誘導する、いわゆるインデューシブル・ジーンターゲティング法を確立することである。そのためにCre発現ベクターをPCNA遺伝子座にノックインし、増殖の活発な細胞においてCreの発現を誘導するマウスを作製する。 本年度は、タモキシフェン誘導性Creノックインマウスを作製するために、PCNA遺伝子座にCreERTMをノックインするためのターゲエティングベクターの作製を行った。マウスPCNA遺伝子の第1エクソン内、第3-第4エクソン内、および第5-第6エクソン内にそれぞれプライマーペアを設定し、マウスES細胞より抽出したゲノムDNAを鋳型としてPCRを行った。マウスゲノムDNAを制限酵素で切断し、各PCR産物をプローブとしてサザンハイブリダイゼーションを行ったところ、いずれのプローブを用いても複数のバンドが認められ、これらのプローブがPCNA遺伝子ならびにその偽遺伝子を認識することがわかった。そこで、PCNA遺伝子特異的なプローブを得るために、マウスPCNA遺伝子の第1イントロン内にプライマーを設定し、マウスゲノムDNAを鋳型としてPCRを行い、得られたPCR産物をプローブとしてサザンハイブリダイゼーションを行ったところ、単一のバンドが認められ、プローブの特異性が確認された。このプローブを用いてマウスES細胞のゲノムライブラリーのスクリーニングを行い、4個のファージクローンを単離した。これらのファージクローンを用いてPCNA遺伝子の詳細な遺伝子地図を作製し、各種DNA断片をサブクローニングし、ターゲティングベクターの作製を行っている。
|