2002 Fiscal Year Annual Research Report
スペックルパターンの局所ゆらぎの検出による超音波変調型光イメージング
Project/Area Number |
13680921
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
工藤 信樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30271638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 克之 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10088867)
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Keywords | 超音波 / 光変調 / 光イメージング / 空間分解能 / 微弱光検出 / 透過光 / 光パルス |
Research Abstract |
昨年度は,本研究で提案する超音波変調型光イメージング法に関する実験的検討を行い,手法の基本的可能性と反射光を用いた計測の可能性を示した.本年度は,実用性の向上を目指して以下の検討を行った. 1.信号処理法に関する検討 本手法の要点の1つは,超音波の位相を反転させて取得した2枚のスペックル像の差分をとることにより強大な無変調光を打ち消し,変調成分のみを抽出する点にある.しかしこれまでは,1)レーザ光源の強度のドリフトと2)コヒーレンシの低下などの原因により無変調成分を完全に打ち消すことができておらず,さらなるS/N向上の可能性があった.1)については,本年度新たに考案した光強度のアンバランスを補正する処理によりS/Nが改善し,差分画像上で変調光分布の視認が可能となった.しかし,コヒーレンシの低下については有効な補正法が確立できておらず,今後さらに検討が必要である. 2.実用的システムの開発 本手法では数MHzの超音波で変調されたスペックルパターンを一般のCCDで検出するためにストロボスコープの原理を用いており,これまでの実験システムでは光源としてパルス幅0.2ns,光出力600mWのレーザダイオードを用いていた.しかし,パルス幅が必要以上に狭いために平均光強度が低く,1次元分布の計測に10数時間を要していた.そこで,本年度はパルス幅50ns,光出力20Wの高出力レーザダイオードを用いて計測時間の短縮を図った.平均光強度が数1000倍になったことから計測時間が大幅に短縮され,S/Nの劣化も無いことを確認した.また,光量に余裕があるため,CCDの光学系の絞り値を大きく設定することが可能となり,スペックルパターンのコントラストが向上することを確認した.
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Research Products
(10 results)
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[Publications] 工藤信樹: "気泡のふるまいの可視化"映像情報メディカル. 36(4). 572-574 (2002)
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[Publications] Nobuhiko KOBAYASHI: "Endotherial cell injury in venule and capillary induced by contrast ultrasonography"Ultrasound in Medicine & Biology. 28(7). 949-956 (2002)
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[Publications] 工藤信樹: "微小気泡存在下で超音波が細胞に与える作用について:血管内皮細胞を用いた検討"日本超音波医学会基礎技術研究部会資料. 102(2). 1-4 (2002)
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[Publications] Nobuki KUDO: "Study on mechanisms of cell damage caused by microbubbles exposed to ultrasound"IEEE Ultrasonics Symposium Proceedings. (in print). (2002)
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[Publications] Kosuke HIRAI: "Development of an imaging system of muscle oxygenation based on spatially resolved near-infrared spectroscopy"Proc. Biomedical Optics and Photomedicine. 192-193 (2002)
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[Publications] Nobuki KUDO: "Basic studies on optical imaging of biological tissues using speckle patterns of ultrasound-modulated light"Proc. Biomedical Optics and Photomedicine. 234-235 (2002)
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[Publications] Nobuki KUDO: "Study on the mechanism of cell damage caused by microbubbles exposed to ultrasound"Proc. of 4th International Symposium on Ultrasound Contrast Imaging. 45 (2002)
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[Publications] Loreto B Feril, Jr: "Enhancement of ultrasound-induced apoptosis and cell lysis by echocontrast agents"Ultrasound in Medicine & Biology. (in print). (2003)
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[Publications] Nobuki KUDO: "Study on the mechanism of cell damage caused by microbubbles exposed to ultrasound"Proceedings of 8th European Symposium on Ultrasound Contrast Imaging. 62 (2003)
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[Publications] 工藤信樹(分担執筆): "超音波造影ガイドブック"金原出版. 174 (2003)