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2001 Fiscal Year Annual Research Report

言語論と実在論の再構築―身体性を軸にして―

Research Project

Project/Area Number 13710005
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Research InstitutionChukyo University

Principal Investigator

長滝 祥司  中京大学, 教養部, 助教授 (40288436)

Keywords身体 / 言語 / 意味 / 心 / ミーム / 同一性 / 反復
Research Abstract

本年度は、言語と身体の問題について、認知意味論と進化生物学を現象学に関係づけながら研究を進めた、その成果は以下のふたつの論文に集約されている。論文「言語の身体性について」は、1.認知意味論の基本戦略を確認し、2.それが身体性ということで何を表現しようとしているのかを明確にしている。さらに、3.身体性に依拠した認知意味論の言説がある特徴的な隠喩に彩られていることを指摘することによって、この立場を現象学の系譜のなかに位置づけた。最後に、4.構造的観点からの身体と所作としての身体を区別することで、認知意味論の今後の使命のひとつを明らかにした。以上は第34回日本科学哲学会ワークショップで発表され、その要旨が同学会の年報『科学哲学』に掲載予定である。論文「進化論の起源について」は言語の役割を進化生物学的観点から考察したものである。本論は、進化生物学、進化心理学、人類学といった分野で近年話題になることの多い「ミーム」という概念を、これにたいするいくつかの批判を踏まえつつ(哲学-とりわけ現象学-的な観点から)検討した。周知のように、進化論は認知科学の諸学科のあいだで近年急速に浸透してきている。それは、人間の心、思考、行動といったものを進化論の道具立てを使って説明しようとする動きである。とくに人間の心や文化を説明する際にしばしば取り上げられる概念が「ミーム」である。ミーム論者によれば、それは自己複製子であり、遺伝子が生物の進化を支えているように、文化的進化にとってきわめて重要な役割を担っているという。ミームは自己を複製することによって増殖するが、この自己複製に言語は不可欠である。さらに、この自己複製は現象学で言語が取り上げられるときに論じられている「同一性」「反復」といった問題に関わっている。以上は第23回日本現象学会ワークショップで発表され、同学会の年報『現象学研究』に掲載予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 長滝祥司: "進化論の起源について"現象学年報. 18. (2002)

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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