2001 Fiscal Year Annual Research Report
中学生のストレス耐性の向上を目指したストレスマネジメントに関する実践的研究
Project/Area Number |
13710089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
三浦 正江 広島国際大学, 人間環境学部, 講師 (00330134)
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Keywords | 中学生 / 学校ストレス / ストレスマネジメント / コーピング |
Research Abstract |
本研究の目的は,中学生が日常の学校生活で経験する心理的ストレスのメカニズムの解明,および効果的なストレスマネジメントプログラムの開発であった.平成13年度は,公立中学校生徒を対象として,心理的ストレスにおける重要な媒介変数に関する検討を行い,これを基に効果的なストレスマネジメントプログラムの考案を行う計画であった.具体的には,以下の検討を行い,成果を得た. (1)公立中学校生徒を対象として行われた調査データに基づき,心理的ストレス,学校不適応行動に関する諸変数の詳細な機能を検討した.その結果,中学生が経験する学校ストレッサーに対する対処行動は,生徒のストレス反応の表出に関与することが明らかにされた.また,ストレッサーに対するコントロール感が低い状態では,ストレッサーに対して積極的に対処することは,かえってストレス反応を高めるなど,ストレス反応軽減における媒介変数の詳細な役割が明らかにされた. (2)ストレスマネジメントプログラムを構成する要素の一つであるリラクセーション法の効果を確認するために,中学校の1クラスを対象として,2,3学期に朝のHRでリラクセーション法を実施した.週3日程度の割合で継続した結果,担任教師から,クラスの雰囲気が落ち着いたこと,生徒の自主性が高まったこと,コンクール発表前の緊張場面で生徒が自主的にリラクセーション法を実施して自分たちのストレスレベルを低減させていたこと等,クラス単位で継続してリラクセーション法を実施することの効果が報告された. (3)本結果と申請者がこれまでに行った研究結果とを総合して,中学生のストレス耐性の向上を目的としたストレスマネジメントプログラムを具体的に考案した. (4)上記(3)で作成されたプログラムについて,来年度ストレスマネジメントプログラムを実施予定の公立中学校教師に意見・助言を求め,プログラムの修正を行っている.
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Research Products
(1 results)