2001 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害者の自立を支援する自助グループの活動に関する比較研究
Project/Area Number |
13710110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
津田 英二 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (30314454)
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Keywords | 知的障害者 / 自己決定 / セルフ・アドボカシー / 自立支援 / 学習支援 / 成人学習論 / 自助グループ |
Research Abstract |
知的障害者の自立支援システムとして世界的に注目されるようになっているセルフ・アドボカシーに焦点を絞り、そこにおける本人の学習プロセスや人間関係形成プロセスの追究を試みている。第一に、日本でセルフ・アドボカシーの推進母体となっている全日本手をつなぐ育成会と協力関係を結び、全国のセルフ・アドボカシーを対象とした量的調査を行った。調査票作成プロセスにおいて、知的障害をもつ本人にも関与してもらい、また調査結果の説明報告も行った。調査は、66団体、知的障害者本人から628通、支援者から122通の回答を得て、統計処理を進めた。調査結果として、継続的な会の運営が本人の自立に大きな影響を与えていること、支援者の属性や会の組織体制の確立度、支援者の会への干渉の程度などが、知的障害者の自立への適切な支援と大きな関係があることなどがわかった。第二に、アメリカ合衆国のセルフ・アドボカシーとの比較研究を進めている。10月に渡米し、文献収集やフィールド調査を行うとともに、ミネソタ大学地域統合研究所と今後の共同研究について話し合った。
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