2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13710118
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
嶌末 憲子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助手 (80325993)
|
Keywords | 統合的援助 / 生活の全体性 / ホームヘルプ / ケアワーク / 相談援助 / 家事援助 / グラウンデッド・セオリー / 予防の視点 |
Research Abstract |
介護保険下のホームヘルプ業務は、介護報酬上の派遣区分により身体介護と家事援助に二分され、相談援助は基本サービスとして取り扱われている。また、家事援助を家事代行としてとらえる考え方があり、身体介護に比べ家事援助が介護報酬上低く評価されている。ホームヘルプ実践が身体介護・家事援助・相談援助の統合的援助であることを実証するためには、第1にホームヘルプにおける相談援助が身体介護や家事援助と統合的に提供されていること、第2に家事援助が利用者の生活を支える過程において、身体介護や相談援助と統合的に提供されていること、第3に身体介護が家事援助や相談援助と不可分の関係にあることを示す必要があるが、ここでは前二者の視点から研究を進めた。 (1)相談援助が身体介護や家事援助と統合的に提供されていることを示すための研究 援助過程におけるホームヘルパーの働きかけと利用者との相互変化を示した。具体的には、ホームヘルパーの実践に関するインタビュー内容(7名に実施)を修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチにより分析し、相談援助が身体介護や家事援助と統合的に提供された結果、利用者の生活全体に変化をもたらしていく過程を明らかにした。 (2)家事援助が身体介護や相談援助と統合的に提供されていることを示す研究 家事援助を中心としたホームヘルプ実践を展開している生活協同組合において、家事援助が有効であると判断できた事例(20例)についてヒアリングを行い、そのうち効果が顕著にみられた10例を分析対象として、統合的援助の効果について検討した。その結果、どのような視点によりホームヘルプ実践が提供され、利用者の生活に効果がみられたのかなどについて明らかにした。
|