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2001 Fiscal Year Annual Research Report

「裁縫所」からみる近代の女子教育

Research Project

Project/Area Number 13710207
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Research InstitutionNatural History Museum and Institute, Chiba

Principal Investigator

島立 理子  千葉県立中央博物館, 教育普及課, 研究員 (00332354)

Research Abstract

今年度は主に裁縫女学校、裁縫所関係の資料の収集を行った。特に、「裁縫所」関係の文字資料は非常に少ないことから、文献資料だけではなく「物」資料、聞き書きによる資料の収集を行った。
「物」資料の収集として裁縫雛形の資料の閲覧を行った。特に全国の裁縫所の師匠を多く排出した東京の渡辺裁縫女学校、仙台の朴沢学園関係の資料を収集するとともに、同校の生徒が学校の授業の際に製作した雛形について調査をおこなった。その結果、これまでの研究では「雛形の渡辺、部分縫いの朴沢」と言われていたものが、朴沢でもかなりの数の雛形を授業の中で製作していたことがわかった。
千葉県内を中心に、町場と農村部で裁縫所で聞き取り調査を行った。その結果両者で教授内容その他に大きな差のあることがわかった。町場では農村部に比べ、かなり難易度の高い裁縫技術の教授をしているとともに、その教授内容は裁縫女学校等での授業のミニチュア版であることがわかった。それに対し農村部においては、かなり日常生活に密着した形で、裁縫教授が行われていた。町場の裁縫所では縫うことのない、野良着などがその例である。
また、裁縫所・裁縫学校で行われる針供養についての調査も行った。その結果、針供養は近世後期〜明治初期にかけて、昭和30〜40年代にかけての時期に行事のありかたが大きく変化してきていることがわかった。近世後期〜明治初期にかけての変化は、裁縫所などの裁縫を教授する場が増え、そこへの針供養の浸透が大きかったことが伺える。また、昭和30〜40年代にかけての変化は、裁縫関係団体による針塚の建設に象徴されるように、各裁縫所での内輪の行事から寺社・学校の行事への変化である。

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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