2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13710239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
上野 祥史 国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 助手 (90332121)
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Keywords | 鏡 / 中国考古学 / 出土資料 / 漢代 / 手工業生産史 |
Research Abstract |
今年度は基礎的資料の収集と整理を主な目的に研究を進めた。 まず、研究の対象とした前漢中後期頃から後漢前中期頃までの時代における中国出土の鏡のデータを整理した。具体的には、(1)すでに刊行されている文献に発表されている資料の集成、(2)日本国内での該当資料所蔵機関での調査、(3)中国国内での該当資料所蔵機関での調査、という三つの方法で、データを収集・整理した。 文献をもとにしたデータの収集は、大部分の鏡について整理を終えることができた。 中国国内での調査では、整理の進みつつある文献からの収集データをもとに、各地で実物資料の調査を行った。今回の研究では、中国各地における出土資料の調査・検討を、研究を進める上での一つ大きな軸に据えたが、今年度は河南省と湖北省で調査をおこなった。 これらのデータ収集・整理の進行にあわせて、型式学的な分析にも一部着手した。収集した資料のうち、特に方格規矩鏡に注目して、先行的に検討を加えた。しかし、現段階では予察の域を出ていない。 来年度は、いまだ終了していないデータの整理を補完しつつ、本格的に方格規矩鏡などの鏡に対する検討に着手し、研究課題に対して新たな展開を打ち出せるよう、検討を深める予定である。
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