2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13710267
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中里見 敬 九州大学, 言語文化研究院, 助教授 (30250963)
|
Keywords | 自由間接話法 / 語りの形式 / オリエンタリズム / 文言小説 / 白話小説 / 中国小説 / 清末小説 / 清末民初 |
Research Abstract |
1.研究資料収集の状況 (1)第一次資料 清末民初の文言小説、および同時期の関連する第一次資料の収集に努めた。主なものとして、これまで本学未所蔵だった、『中国近代小説大系』、『中国近代珍稀本小説』、『中国近代古本小説精品』、『清末民初小説書系』、『胡適文集』、『学衡』などがある。 (2)研究資料 (1)と平行して、文体論関係の最新の理論的成果を吸収するために、和書・中国書・洋書の関連書籍および研究誌を収集した。主なものとして、これまで本学未所蔵だった『清末小説』、『中国文論選』、Michel Hockx, The Literary Field of Twentieth-Century Chinaなどがある。 2.研究の内容 (1)第一次資料の読解と用例の抽出 上述の資料収集をふまえて、本年度は文言小説、および白話小説を含む同時期の関連する資料を読み込み、用例の抽出や文体特徴の検出を行った。用例の抽出にあたっては、「語りの形式」や「自由間接話法」といった点に重点をおいた。 (2)理論的研究 (1)と同時に理論的研究を平行して行った。本年度は主として、オリエンタリズム、ポスト・コロニアリズム、構築主義といった近年の人文・社会科学全般で注目される思潮について、広く関連文献を読み、理解に努めた。なかでも、本研究に密接に関わるLydia Liu, Translingual Practice : lLterature, National Culture, and Translated Modernity-China, 1900-1937(Stanford UP, 1995)は、その理論的射程の広さにもかかわらず、日本の学界では十分に知られていないため、私を含む三人の共訳により、全訳刊行をめざして翻訳中である。
|
Research Products
(1 results)