2001 Fiscal Year Annual Research Report
韻律的特徴の持つ談話構造に関する情報伝達能力の解明
Project/Area Number |
13710318
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
小磯 花絵 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 研究員 (30312200)
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Keywords | コーパス / 韻律特徴 / 自発音声 / 談話構造 / 独話 |
Research Abstract |
本研究の目的は,講演音声における談話構造と韻律特徴との相関関係を,実講演音声にもとづき定量的に分析することで,韻律特徴のもつ談話構造に関する情報伝達能力(予測力)を解明することである。この目標を達成するためには,まず高品質かつ一定規模のコーパスを整備する必要がある.そこで本年度は,以下の3点を中心に独話データの収録・整備を行なった. 1.10名の被験者に特定のテーマでスピーチをしてもらい,その音声・映像を収録. 2.収録した談話音声を,音声と同期がとれるフォーマットで文字化. 3.上記の文字化したデータを対象に,意図モデル(Gross&Sidner)に基づく談話構造ラベリングを現在実施中. 音声を文字化するための基準および環境の整備は,本研究に限らず分野全体で現在重要視されている課題の一つである。本研究では文字化作業の知見を蓄積・共有化するため,基準を構築しそれを文書化する努力をしてきた.この成果は小磯他(2001)で報告した. また談話構造ラベリングに関しては,実際の作業を通して従来のラベリング体系の問題点を洗い出し,複数の体系を統合する形で新しいラベリング体系を構築した.これは単なる体系の改訂にとどまらず,背景となる談話構造理論を発展させるための糸口になるものと期待できる. 来年度は予定通り構築したデータの分析に重点を移す.その際,単に個々の韻律特徴と談話構造との関係を調べるだけでなく,複数の韻律特徴と談話構造との全体的な関係を解明し,それに基づき韻律特徴の総合的な情報伝達能力を解明していく予定である.
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