2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13710320
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Research Institution | Ritsumeikan Asia Pacific University |
Principal Investigator |
劉 美貞 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 常勤講師 (00331140)
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Keywords | 酒宴文化 / 酒宴歌謡 / 日本文化 / 韓国文化 / 東アジア文化 |
Research Abstract |
日韓の古代から現代までの酒宴文化や酒宴歌謡を音数率とそのテーマに分けて調べてきたものを日本と韓国のそれぞれの国全体の文化の特徴の観点からまとめてみた。日本文化の特徴としては特殊日本文化論、普遍日本文化論、イデオロギー日本文化論に分けて考察し、韓国文化の特徴としては儀式の文化、享楽の文化、情けの文化、儒教文化、ハン(恨み)の文化として考察を試みた。また、その中から日韓文化の相違点を日本の個別的・分析的な面と韓国の総合的・総体的な面をそのベースなる相違点として指摘してみた。それから、現代の日韓の大衆文化や大衆歌謡の特徴と傾向を現代の若者の文化の享受の仕方と歌謡の傾向などを踏まえてまとめてみた。特に、現代ポップスの中の文化的な面はイデオロギー日本文化論と関連が深いと思われる。特に、現代社会は利益などのような現実的な面と文化だけではなくて、文化の背景の政治や経済などの影響と結びついて、かなりイデオロギー的な面が重んぜられている。 そして、日韓文化の特徴を東アジア文化論という視野から東アジア文化の定義や研究方向などをまとめてみた。中国文化の影響の下でそれぞれの国と文化を成し遂げて来たと言っても過言ではない。古代において東アジアの文化は一つでありながら多数だったのに比べ、現在は多数に分かれているだけであると言える。こういう東アジア文化論は歌謡を含む口承文学は巨視的な観点から把握すれば、自国文学でありながら東アジア文学であり、自国文学は自国民族文化と東アジア文明の両面性を持っているように思われる。こういった側面から日韓文化や歌謡のあり方を東アジア学問の伝統の継承や東アジア文化交流と歌謡の役割の2項目に分けて考察してみた。
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Research Products
(1 results)