2002 Fiscal Year Annual Research Report
日本中世法における和与および私和与の法史的・裁判手続論的評価に関する実証的研究
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13720005
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
西村 安博 新潟大学, 法学部, 助教授 (90274414)
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Keywords | 和与 / 私和与 / 日本中世法 / 裁判手続 / 裁許状 / 和与状 / 鎌倉幕府 / 古文書学 |
Research Abstract |
平成14年度においては、昨年度に引き続いて、鎌倉幕府の裁判において和与(和解)の成立した際に作成されるところの、裁判手続上見られる関係文書に関する整理および検討作業を進めた。 また、和与をめぐる裁判文書の基礎的史料群の原本に関する調査研究にも着手した。 和与をめぐる裁判手続に関する検討作業を進めた結果として、和与をめぐる裁判手続のアウトラインを示すことが出来たが、この成果は研究論文「鎌倉幕府の裁判における和与関係文書に関する若干の検討」(二)〜(三・完)として公表するところとなった。 他方では、陽明文庫所蔵の丹波國宮田荘をめぐる裁判関係文書に関する整理・翻刻作業を進める一方、本間美術館所蔵の市河文書に関する詳細な原本調査を実施した。 前者の成果については、研究報告書『前近代日本社会における「和解」の法史的意義に関する基礎的研究』として纏めたが、後者については来年度以降、その成果を纏めていく予定である。なお、本研究報告書の行った整理検討作業により、鎌倉時代における宮田荘をめぐる訴訟関係文書の全容を把握するための準備作業が整ったことになるであろう。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 西村安博: "鎌倉幕府の裁判における和与関係文書に関する若干の検討-和与をめぐる裁判手続の理解のために-(二)"新潟大学法学会編『法政理論』. 35巻・1号. 222-308 (2002)
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[Publications] 西村安博: "鎌倉幕府の裁判における和与関係文書に関する若干の検討-和与をめぐる裁判手続の理解のために-(三・完)"新潟大学法学会編『法政理論』. 35巻・2号. 235-304 (2002)
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[Publications] 西村安博: "書評 畠山 亮「中世後期に於ける暴力の規制について」・河野恵一「戦国大名毛利氏の喧嘩処理に関する一考察」"法制史学会編『法制史研究』. 52号(印刷中). (2003)
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[Publications] 西村安博: "「所務和与」「進官の坪」「新田」「近夫」「池溝料」「虫損」「長器」「重職」「犯科跡」「没官領」「文子」"瀬野精一郎編『日本荘園史大辞典』(吉川弘文館). (刊行予定). (2003)
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[Publications] 西村安博: "研究報告書 前近代日本社会における「和解」の法史的意義に関する基礎的研究"新潟大学法学部西村研究室(日本法文化論). (印刷中). (2003)
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[Publications] 西村安博: "鎌倉幕府の裁判における和与の認可申請手続について"学術文献刊行会編『日本史学年次別論文集』中世I・2000年版. 142-182 (2002)