2001 Fiscal Year Annual Research Report
金銭債権の電子化・流通化と国際金銭債権執行における共助システムの研究
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13720022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
多田 望 熊本大学, 法学部・法学科, 助教授 (40274683)
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Keywords | 国際私法 / 国際民事訴訟法 / 国際金融 / 電子商取引 / 執行管轄権 |
Research Abstract |
金銭債権をめぐる国際的な取引活動と法について文献の収集および分析、そしてヨーロッパで調査を行った。 文献の収集および分析に関しては、とくに電子化の側面から現代においてめざましい発達を遂げたコンピュータネットワークを利用した電子データ交換(Electronic Data Interchange=EDI)技術に基づく電子決済が中心となった。あわせて、決済において近時注目を浴びているネッティングについて、多様な角度から調査した。 ヨーロッパでの調査は、ベルギー国ブリュッセルとフランス国パリで行った。ブリュッセルではルーヴァン大学ファロン教授およびEU(欧州連合)を訪問し、インタビューとともに資料の収集を実施した。パリでは、パリ第1大学を訪問し、資料の収集を行った。これらにより、EUで現在進められている「欧州執行命令プロジェクト」のみならず、関連する金融機関の倒産をめぐる裁判の国境を越えた通有性についても、理解が深められた。 予想以上に広がりのある研究課題であることが、調査・研究を進める上で判明してきた。次年度の課題は、これらの研究実績を基礎にして、最終目標である、グローバルなネット上にある銀行預金債権の強制執行共助システムの将来像の解明に向けて、研究の統合および補足を行うことである。
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Research Products
(2 results)