2001 Fiscal Year Annual Research Report
倒産処理手続における不法行為債権の優先性に関する研究
Project/Area Number |
13720029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
畑 宏樹 福島大学, 行政社会学部, 助教授 (60296902)
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Keywords | 債権者平等原則 / 債権者間の実質的平等 / 不法行為債権 / 非免責債務 / 不法行為債権の優先的処遇 / 倒産債権の劣後的処遇 |
Research Abstract |
倒産処理手続における債権者平等原則の意味を、単に形式的・比例的平等ととらえるのではなく債権者の事情に応じた実質的(衡平的)な平等を図ることの必要性を研究する本課題においては、不法行為債権を他の一般債権と比べ優先的にこれを扱えないものかというテーマを具体例として採り上げているところ、本年度の研究成果としては、現行のわが国の倒産処理手続における不法行為債権の優先性の例証として、破産免責手続における悪意の不法行為債権を非免責債務とする破産法第366条ノ12第2号に着目し、この立法趣旨の研究からまず着手し、当時の立法関係資料等からその制定の経緯等をある程度解明することができ、この点においては一定の成果を挙げることができたものと思われる。しかしながら他方で、同条の母法国である米国の連邦倒産法523条(a)(6)を巡る裁判例や学説の動向を研究することもこの研究作業においては非常に有益と思われるところ、事務手続の関係上、米国法に関する資料・文献の入荷が著しく遅れたため、この点に関する研究については思うような成果を挙げることはかなわなかった。今後は、早急にこの点に関する研究を進め、さらにこの検討結果を踏まえたうえで、広く法人の倒産事件全般においての不法行為債権の優先性に関する検討を進める予定である。
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Research Products
(1 results)