2001 Fiscal Year Annual Research Report
近現代中国外交の構造的解明〜中国外交档案に依拠した仮説提示の試み〜
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13720053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川島 真 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (90301861)
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Keywords | 中国外交連続・非連続 / 中国外交政策決定過程 / 中国世界観 / 中国外交文書 / 中国外政機構 / 中国をめぐる中央と地方 / 中国外交文化 / 中国不平等条約改正 |
Research Abstract |
今年度は、先行研究の再整理や史料状況の再把握など、研究インフラの整備をおこなっただけでなく、中国大陸の第一歴史档案館の清末総理衙門・外務部档案および第二歴史档案館における中華民国外交部档案を、特に「中央・地方関係」を中心に収集し、また他方で台湾にて中華民国外交部の各時期の档案公開状況を再確認し、中華民国が台湾に移動してからの外交史について多くの示唆を得た。中でも、清朝末年の1911年前後に発生した朝鮮半島の租界をめぐる問題については、従来全く取り上げられていないだけでなく、朝鮮半島に中国が租界を有していたという事実、そしてそれをめぐる交渉で中華民国が「列強」として振舞おうとする姿は、中国外交史において新たなフィールドを開いたと感じている。この成果は2001年11月に対馬で開かれたシンポジウムで公表している。こうした点では平成14年度の研究目標のひとつである時期的な広がりは一部達成された。他方、戦後については、戦後補償問題についての史料(特に華僑)に関する分析を進めている。この点は次年度の課題となろう。そして、国内においては長崎において史料収集をおこない、現地の中国領事による領事裁判文書を閲覧して、今後の研究の課題となした。次年度の課題としては、特に欧米の史料との対象という点がある。朝鮮問題では特に問題とならないが、ワシントン会議やパリ講和会議、或いはチベット問題については、ワシントンやロンドン、あるいは欧州の各地域での史料収集が必要となるので、可能な範囲でおこなうとともに、単著の出版を目指したい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 川島 真: "中国外交にとっての辛亥革命-組織・人事・政策に関する一考察-"『近きに在りて-近現代中国をめぐる討論のひろば-』. 39号. 29-43 (2001)
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[Publications] 川島 真: "北洋政府外交档案上的商会面貌:外交與商会的初歩探討"張国剛主編中国社会歴史評論. 三巻. 322-329 (2001)
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[Publications] 川島 真: "顧維釣回憶録的史料価値初探-従哥倫比重大学収蔵、未収入回憶録之档案内容来探討"復旦大学中外現代化進程研究中心、復旦大学歴史学系編『顧維釣与中国外交』. 460-473 (2001)
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[Publications] 川島 真: "方法としての台湾"『小林よしのり台湾論を超えて-台湾への新しい視座-』. 42-54 (2001)