2002 Fiscal Year Annual Research Report
革命後イランにおける民主的ディスコースの出現と民主化プロセス開始の実証的研究
Project/Area Number |
13720076
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松永 泰行 日本大学, 国際関係学部, 専任講師 (20328678)
|
Keywords | イラン / 民主化 / ディスコース / 政治過程 / イスラム / 政党 / デモクラシー |
Research Abstract |
1.イランの民主化プロセスの現状とそれに至る背景的要因の分析および関連する資料蒐集、面談調査のために、2002年7月に一週間の現地調査(イラン国テヘラン市)を行った。特に、1997年5月の大統領選挙に至る政治・社会過程の主要な第一次資料として、ペルシャ語日刊紙の『ハムシャフリー』紙のバックイッシューを創刊号より可能な限り全て、蒐集した。 2.上記出張期間中に、テヘランで開催されていたイスラム・イラン参加戦線党(IIPF)第3回党大会の初日にオブザーバーとして参加し、開会式での演説と党幹部の記者会見内容の実地調査を行った。 3.平成13年度に引き続き、革命後イランにおける民主的ディスコースの出現と民主化プロセス開始の背景的分析のために、各種新聞(とりわけIIPFの機関紙である『ノウルーズ』紙やIRMO[イスラーム革命モジャーヘディーン機構]の機関紙の『アスレ・マー』)や出版物(とりわけIIPFのイデオローグであるサイード・ハッジャーリアーンの論文集)などのペルシャ語一次資料の読解・分析を行った。 4.2001年6月に日本比較政治学会年次大会で行った、革命後イランの選挙制度と政党の発展史および選挙結果の分析、さらにその民主化プロセスの観点からの意義と評価についての研究発表を、研究論文の形に再整理し、同学会年報(第4号)に「イスラーム体制下における宗教と政党-イラン・イスラーム共和国の場合」(pp.67-95)という形で発表した。 5.革命後イランの民主化プロセスの出現とその意義の評価についての論文執筆の準備を行った。
|