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2001 Fiscal Year Annual Research Report

マクロダイナミックスの波動分解による分析(理論と景気予測への応用)

Research Project

Project/Area Number 13730011
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

上東 貴志  神戸大学, 経済経営研究所, 助教授 (30324908)

Keywordsフーリエ / 波動分解 / 耐久消費財 / 複雑系
Research Abstract

どのような複雑なダイナミックスでも波動分解によって説明することができるという定理を証明し、さらに、どのようなダイナミックスに対しても、それを説明できるような動的最適化と一般均衡に基づいた経済モデルを構築できることを証明した。証明では、フーリエ解析とダイナミック・プログラミングを使った。ここでいう複雑なダイナミックスとは、単にカオス的な経路だけではなく、確率過程の標本経路をも含むものである。よって、確率的なシステムと非確率的なシステムをデータからは区別することは基本的に不可能であることが明らかになった。
上記の経済モデルにおいては個人が無数に存在し、それぞれの個人は耐久消費財を消費し労働を供給する。企業は労働を使って耐久消費財を生産する。時間は連続であるが、耐久消費財を購入するためには固定費用がかかるため、個々人の耐久消費財の購入は離散的に行われる。本研究では、最適な購入パターンは周期的であることを証明した。つまり、最適解は一定間隔で耐久消費財を同じ量だけ買い足していくというものである。さらに、このモデルの均衡が存在することも証明した。
このモデルにおいては、パラメターの異なる個人が無数に存在することにより、さまざまな周期のサイクルが混在している。このことにより、このモデルにおいてはどのような複雑なダイナミックスでも可能になるのである。これらの理論的結果に関する論文は執筆中であり、数ヶ月以内に専門誌に投稿する予定である。
景気変動予測の応用へ向けては、基本的なコンピュータ・プログラムを作成し、シミュレーションを行った。シミュレーションでは、周期の異なる循環経路が同時に存在する場合には、複雑なダイナミックスが生み出されることを明らかにした。また、現実経済の時系列と似たような時系列を生成することが可能であることも明らかにした。

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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