2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13730029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
首藤 若菜 山形大学, 人文学部, 講師 (30323158)
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Keywords | 性別職域分離 / 男女混合職化 / 鉄道業 / 自動車産業 / 女子保護規定 / 深夜勤務 / 女性労働 |
Research Abstract |
本年度は、主として資料収集と国内調査をおこなった。資料収集としては、日本の性別職域分離研究のみならず、先進諸外国における先行研究を検索し、日本及び諸外国での職域分離の変遷と現状、統計分析に基づく性別職域分離研究の論文を集めた。結果として、当初設定した仮説のいくかを修正が必要となる。例えば、先行研究では、性別職域分離は、相対的に賃金格差が小さい北欧諸国で大きく、アメリカ・イギリスで小さいことが指摘されてきたが、本研究が対象としている鉄道業、自動車産業等のブルーカラー職種をみると、必ずしもそうとも言えない現状にあることがわかった。来年度は、引き続き、これらの先進諸外国の職域分離の現状について、文献を中心に調べるとともに、その要因を探っていきたい。 また、これまで調査をおこなってきた企業に対して、追跡調査をおこなった。本年度は主に鉄道業に調査対象を絞りこんだ。1999年の改正労基法の施行以後、鉄道業では本格的な女性労働者の参入が始まっており、採用された男女労働者、企業制度上同一の技能形成・キャリア形成が適用されていることがわかった。また、女性労働者の長期勤続傾向は続いており、今回の調査では育児休業制度を利用し、勤務を続ける女性が多数誕生していることがわかった。鉄道業のなかでは、女性の長期勤続傾向を受けて、従来の男性労働者のキャリアパターンを変更して、男女同一化を図っている事例もあった。その一方で、不況の影響を受けて、従業員数の削減を進めるとともに、実質的に女性労働者の採用を停止している企業もあった。女性採用停止の背景についてもヒアリング調査をおこない、その要因を現在分析している。来年度は、自動車産業への追跡調査を進めていく予定である。
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