2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13730093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
仙田 幸子 獨協大学, 経済学部, 専任講師 (90316696)
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Keywords | 複線型雇用管理 / 技能形成 / 公正性 |
Research Abstract |
コースや性別の違いによる技能の差を明らかにするためにホワイトカラーの技能に関する質問紙調査をおこなった。都内の夜間短期大学に通う55名を対象とした予備調査を行ったうえで本調査を行った。本調査は異業種交流サークルと女性労働に関する研究会に所属するワーキングパーソンの計814人を調査対象として郵送調査によって行われた。有効回答数は101(有効回答率12.4%)である。 技能に男女差がみられたのは、「所属する職場において新しいやり方を提案する」「隣接部署の仕事を人に教える」「隣接部署の仕事のトラブルに対処する」「隣接部署の仕事の新しいやり方を提案する」であり、いずれも男性のほうが女性よりも得点が高かった。 処遇については全般的に男性のほうが満足感・公正感ともに高かった。女性は男性を比較対象としたときに自分の処遇に対する公正性が低いと感じていた。男女とも女性を比較対象としたときに処遇の公正性がどちらともいえないとする傾向が強かった。 技能についてコース別雇用管理下の一般職と総合職・コースなし採用者の比較をおこなったところ、差が見られたのは「所属する職場において人手が足りないときに臨機応変にカバーする」だけであり、一般職のほうがそうすると答えた人の割合が高かった。この結果は、一般職が職場の仕事を滞りなく進める上で重要な役割を果たしていることを示唆している点で重要である。 処遇については、全般的な公正性および中立性について、一般職のほうが低く評価していた。一般職が処遇の公正性を低く評価していることは、複線型雇用管理下において非コア従業員に対する雇用管理がコア従業員に対する雇用管理に比べてうまくいっていないことを示している。 本研究によって、企業は処遇の公正性という面から非コア従業員に対する雇用管理のあり方を見直すべきであるという提言を行うことができる。
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Research Products
(1 results)