2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13740040
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
濱中 裕明 兵庫教育大学, 学校教育学部, 講師 (20294267)
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Keywords | ホモトピー / ユニタリ群 / K理論 / 交換子写像 / ホモトピー類 / 特性類 |
Research Abstract |
これまでリー群の随伴作用や交換子写像に関してホモトピー論的な研究を進めてきました。交換子写像についてはI.M.Jamesの提起による「直交群SO(n)とSO(m)はいつSO(n+m-1)の中でホモトピー可換か」という問題があります。ここで、ホモトピー可換とは交換子写像が0-ホモトピックであるということです。Jamesらはこの問題に一定の結果を与えましたが、以前の研究の中でそれよりも強い結果を与えることに成功しています。 さて、エルミート計量を持つ複素ベクトル空間の直交変換群、つまり、ユニタリ群についての同様の問題、すなわち「U(n)とU(m)はU(n+m-1)内でホモトピー可換か?」という問題はR.BottによりSamelson積を使って否定的に解決されていますが、これを「写像のホモトピー類の成す群[U(n)∧U(m),U(n+m-1)]内での交換子写像の位数はいくつか?」という問題に発展させることができます。すなわち、この位数が1のときがホモトピー可換に相当します。この位数の大きい事はユニタリ群のホモトピー的な非可換性が大きい事を示します。 今回の研究のなかでは、この解決としてU(n)の部分空間ΣCP^<(n-1)>を使い、実は[ΣCP^<(n-1)>∧ΣCP^<(n-1)>,U(n+m-1)]は巡回群であり、さらに、交換子写像はその群の中で最も位数の大きい元、すなわち生成元になっていることを明らかにしました。 また、もっと一般に空間Xに対してホモトピー類の群[X, U(n)]を考えることができます。これはnが十分大きいとき、XのK理論、K^1(X)に一致しますので、非安定K理論と捉えることが出来ます。Xの次元が2nより小さいときは上記の群はK理論に一致しますので、非安定性が見られるdimX≧2nが興味深い場合となります。今回の研究ではこの非安定K理論としての関手X→[X, U(n)]についてdimX=2nの場合の決定方法を調べました。
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Research Products
(1 results)