2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13740042
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
足助 太郎 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30294515)
|
Keywords | 葉層構造 / 複素構造 / 特性類 / Julia集合 |
Research Abstract |
本年度はBott類とJulia集合の関係を明らかにすることを目的として研究を進めた。研究の過程で、今まで調べてきたBott類の虚部のみならず、Bott類の実部についてもより深い理解が必要であることが明らかになってきたため、ひとまずBott類の実部の性質を明らかにすることに重点を置き、いくつかの知見を得た。特に、次の事実が明らかになった:複素余次元1の葉層構造のBott類の実部は、葉層構造の横断的な複素化と呼ばれる操作を通して実余次元1の葉層構造のGodbillon-Vey類と対応する。この事実から、たとえばBott類が非自明な葉層構造で、実葉層構造の複素化として得られるものは特別な形の葉を含むことが示される。ここで現れる葉はJulia集合と深く関連することが知られている。なお、これらの研究成果は既に論文'Complexification of Foliations and Complex secondary classes'としてまとめて投稿中である。本年度においてはまた、以前行ったBott類の虚部に関する研究に関する論文'A Remark on the Bott class'を雑誌Annales de la Faculte des Sciences de Toulouseに発表したほか、いくつかの研究集会等で研究成果・研究状況を発表した。特に、4月には龍谷大学において招待講演'Localization and Residue of the Bott class'を行ったほか、10月には九州大学で行われた日本数学会秋季総合分科会においてトポロジー分科会特別講演'横断的に複素解析的な葉層構造について'を行った。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Taro Asuke: "A Remark on the Bott class"Annales de la Faculte des Sciences de Toulouse. X・1. 5-21 (2001)
-
[Publications] Taro Asuke: "Some results on secondary classes of transversely hulumerphic foliations"Foliations : Geometry and Dynamics. (印刷中).