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2001 Fiscal Year Annual Research Report

メゾスコピックな反転対称性の破れによる二次非線形光学過程の研究

Research Project

Project/Area Number 13740193
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

越野 和樹  理化学研究所, 励起子工学研究チーム, フロンティア研究員 (90332311)

Keywords非線形光学 / 第二高調波 / 反転対称性
Research Abstract

メゾスコピックに反転対称性を破っている系の最も簡単な例として、反転対称性を持たない2次元の平面クラスターに閉じ込められた自由電子の系を対象とした。
まず、クラスター内に1個の自由電子がある場合について予備的に考察した。倍周波分極率テンソルの高周波での漸近形を用いることによって、ハミルトニアン及び位置演算子の多項式の期待値として、二次光学非線形性を特徴付ける量を定義し、以下の2つのパラメータに対するこの量の依存性を調べた。(1)クラスターの形状は(反転対称性の破れている形状の例として)正三角形に固定し、正三角形の一辺の長さLに対する依存性を調べた。ここでLは、反転対称性を破っている長さのスケールと解釈できる。大きなLの極限において二次非線形性はLの3乗に反比例して小さくなることが数値的に明らかにされ、また電子の固有関数に関してスケーリング則を使うことにより、解析的な説明も得られた。(2)クラスターの体積は固定しながら、形状を長方形から徐々に三角形に近づけ、形状に対する依存性を調べた。ここで、元の長方形に対する削った面積の割合Rを、反転対称性を破っている度合いのパラメータとした。(R=0では長方形となるので、反転対称性がある系となる。)数値計算により、二次非線形性はRにほぼ比例することが明らかにされた。
次に、クラスター内に自由電子がある密度で詰まっている、金属に相当する場合について議論を進める予定である。多粒子系では、数値計算の困難さがあるため、解析解の知られている正三角形の場合等に話を限り、(1)のサイズ依存性について調べる予定である。1電子の場合の結果から、二次非線形性を持たせるためにはサイズに上限があることが推察されるので、この点に注意を払いたい。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Kazuki Koshino, Teruya Ishihara: "Size dependence of second-order nonlinear optical response due to mesoscopic breakdown of inversion symmetry"RIKEN Review. 38. 44-48 (2001)

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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