2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13740292
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
横川 美和 大阪工業大学, 情報科学部, 助教授 (30240188)
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Keywords | 細粒堆積物 / 深層流 / 堆積実験 / 超音波底面形状測定器 |
Research Abstract |
地球規模の気候変動と密接に閲達する深履西岸境界流の通り道には20〜50cm/千年という驚異的な堆積速度を示す「ドリフト堆積物」がある.本研究は,深層流のような弱い流れによる細粒シルトサイズの堆積物の基本的な堆積過程を調べることを目的としている. 本年度は細粒堆石物の堆積実験の準備を行なった.実験には大阪大学大学院理学研究科の循環式小型水路を用いた.扱う材料は,モデル化に便利なように,球形のガラスヒーズ(ポツターズ・パロディーニ(株)製J-800,38μm通過97%)とした.深層流を摸した低速の流れを起こすために,既存のポンプにインバータを取り付け,秒速数cm程度の微小な流れを起こせるようにした.一方,細粒(30μm程度)堆積物の堆積厚さを測定するため,精密連続計測式推定形状測定器を特注で制作し,その検定を行なった.バケツ大の小型容器の中での沈降実験では,10μmの精度は確保できることがわかった.また,この測定器は超音波を利用していて温度依存性があるので,水温による変化のキャリブレーションを行なった.水温20〜43℃の範囲では,測定距離μ(mm)はL=-7.70+6.11logT(ここで,Tは水温)に従って変化するこの底面形状測定器からのデータをコンピューターに収録し,解析するシステムも今回同時に制作した. 一方,循環式小型水路を使った予備実験では,インバーターによって発生するノイズが予想外に大きく,底面形状測定器の精度を1〜2桁悪化させてしまうことが判明した.これについてはまだ根本的な解決に至らず,今後の課題である.
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