2002 Fiscal Year Annual Research Report
硫黄-窒素結合を活用する新しい酸化剤による実用的有機合成反応の開発
Project/Area Number |
13740363
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Research Institution | Kitasato Institute |
Principal Investigator |
松尾 淳一 社団法人北里研究所, 基礎研究所, 研究員 (50328580)
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Keywords | 酸化反応 / アルコール類 / カルボニル化合物 / ポリマー担持型酸化剤 / 触媒反応 |
Research Abstract |
これまで本研究によって、塩化N-t-ブチルベンゼンスルフィンイミドイル(1)を化学量論量用いるアルコールのカルボニル化合物への酸化反応、および触媒量のN-t-ブチルベンゼンスルフェンアミド(2)と化学量論量のN-クロロスクシンイミドを組み合わせ用いるアルコールの触媒的酸化反応を見出した。今回、これら二つの酸化反応の実用性をさらに高めるために、ポリスチレン樹脂に上記の酸化剤1を担持させた新しいポリマー担持型酸化剤の合成およびそれを用いるアルコールの酸化反応の開発を行った。 最初に、クロロメチルポリスチレン樹脂を原料として4-(N-t-ブチルクロロスルフィンイミドイル)フェニルオキシメチルポリスチレン(3)を合成し、これを化学量論量用いるアルコールの酸化反応を検討した。その結果、目的とする酸化反応は円滑に進行し、高い収率でカルボニル化合物が得られた。しかし酸化反応後、ポリマー酸化剤3は回収再利用ができないことが分かったので、この欠点を克服するために第二世代ポリマー担持型酸化剤として、ポリスチレン樹脂から4-(N-t-ブチルクロロスルフィンイミドイル)ポリスチレン(4)を合成した。このポリマー酸化剤4をアルコールの酸化反応に用いたところ、反応は円滑に進行し、かつ酸化剤4は回収再利用できることが分かった。また、N-クロロスクシンイミドを共酸化剤として用いることにより、ポリマー担持型酸化剤3や4を触媒量にまで低減化してアルコールの酸化反応を効率的に行うことができた。
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Research Products
(1 results)