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2002 Fiscal Year Annual Research Report

分子シャペロンやATP依存性プロテアーゼにより認識されるσ^<32>上の構造の同定

Research Project

Project/Area Number 13740426
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

金森 正明  金沢大学, 理学部, 講師 (20324064)

Keywords分子シャペロン / ATP依存性プロテアーゼ / 熱ショック応答 / シグマ因子
Research Abstract

分子シャペロンやATP依存性プロテアーゼは進化の過程でよく保存されたタンパク質であり、細胞内のタンパク質のクオリティコントロールを担っている。大腸菌の転写開始因子の一つであるσ^<32>は、転写開始因子としての活性を持つ正常に折り畳まれた状態で、複数の分子シャペロンやATP依存性プロテアーゼに認識されるという非常にユニークな性質を持つ。σ^<32>は半減期約1分と細胞内で素早く分解されるタンパク質であり、複数のATP依存性プロテアーゼや分子シャペロンがσ^<32>の分解に必要とされる。したがって、細胞内で分解されにくくなった変異型σ^<32>は分子シャペロンやATP依存性プロテアーゼの認識結合部位の構造が変化したと考えられ、そのような変異型σ^<32>を分離すれば、分子シャペロンやATP依存性プロテアーゼの基質認識機構を比較検討するための有力な材料となることが期待される。
σ^<32>をコードするrpoH遺伝子にランダムに変異を導入することにより、細胞内で安定化する変異型σ^<32>を多数分離した。このうちの3つの変異型σ^<32>は、47番目から55番目の間のアミノ酸残基に変異を持っていた。野生型と比較して、47番目のロイシンと55番目のロイシンが同時にグルタミンに置換した変異型σ^<32>は10倍以上、50番目のアラニンがセリンに置換した変異型σ^<32>は約5倍、54番目のイソロイシンがアラニンに置換した変異型σ^<32>は約10倍安定化した。さらに、同じ変異によりσ^<32>の転写開始因子としての活性が、野生型と比較してかなり上昇することが観察された。以上のことは、47番目から55番目のいくつかのアミノ酸残基は、σ^<32>の素早い分解に必要とされるだけでなく、σ^<32>の活性調節にも必要とされることを示しており、この領域が分子シャペロンの認識結合部位であることを示唆する。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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