2001 Fiscal Year Annual Research Report
ホウ素添加したGaN系紫外発光微小共振器構造の製作
Project/Area Number |
13750018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
本田 徹 工学院大学, 工学部, 助教授 (20251671)
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Keywords | 窒化ガリウム / 分子線エピタキシャル成長 / ホウ素 / 低温成長 / 化合物原料 |
Research Abstract |
ホウ素(B)を添加したAlN,GaN,InNおよびその混晶系は導電性基板である6H-SiC上に格子整合を取ることが可能となる.この材料を活性層に用いた紫外発光半導体レーザは,六方晶構造を有するこれらの材料中に生じうるピエゾ電界を制御する事が可能である.しかしながら,ホウ素を含むIII-V窒化物半導体BAlGaInNの薄膜成長は,混晶の製作しにくさを示す相互作用パラメータが非常に大きいので,製作が困難である. 本研究では,混晶の製作が行いやすいと理論的に推測される低温にてIII-V窒化物の結晶成長が可能と考える分子線エピタキシャル成長法(MBE)により,BAlGaNの結晶成長を行うことを目的とし,最終的に紫外発光微小共振器の製作を目指す. まず,第1段階としてGaNの低温成長に着目した.GaNはその合成に1000℃程度の温度が必要とされているが,MBE法においては,基板上に堆積したGa金属の触媒作用により原料として供給されるアンモニアが分解,GaNの形成が低温(700℃)で行うことができることがすでに報告されている.本研究では,更なる成長温度低温化の可能性を検討した.その結果,原料にGaNを使用し,これを昇華させることでGaN生成に必要なエネルギー分(合成エネルギー)を必要としなくなる分だけ低温が可能ではないかとの結論に達した.その結果,450℃で紫外発光するGaN薄膜を形成することに成功した.また,本薄膜を利用してエレクトロルミネッセンス素子を製作し,交流電界駆動による紫外発光を確認した.しかし,その薄膜は非晶質に近いものであり,さらにN原料の同時供給等の検討を行い,ホウ素を添加してゆきたい.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] T.Honda, K.Sato, T.Hashimoto, M.Shinohara, H.Kawanishi: "GaNGrowth by Compound Source MBE Using GaN Powder"Phisica status Solidi (a). 188. 587-590 (2001)