2001 Fiscal Year Annual Research Report
メニスカスフリー原子間力顕微鏡探針の開発とナノ摩擦力の定量化に関する研究
Project/Area Number |
13750118
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
本田 知己 福井大学, 工学部, 助教授 (80251982)
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Keywords | トライボロジー / 超撥水膜 / メニスカスフリー / 原子間力顕微鏡 / 接触角 / ナノ摩擦力 |
Research Abstract |
マイクロトライボロジーの分野において長年未解決問題となっている「摩擦力の定量化」に飛躍的進展をもたらす技術の一つに,メニスカス力を無視することができる原子間力顕微鏡の創出がある.そこで,メニスカス力の影響が限りなくゼロに近い「超撥水膜」をコーテイングした新発想の原子間力顕微鏡探針を開発し,これを用いることによって,相対湿度の変化に左右されることなく材料自身に起因した摩擦力発生機構を明らかにし,ナノスケールでの摩擦力の定量化方法を確立する.一方で,この超撥水膜と同種材でありながら濡れ性(接触角)のみ異なる被膜を用いて接触角と摩擦力の関係を調べることにより,摩擦力に占めるメニスカス力の割合を定量的に求めることを目的とした. 平成13年度は,メニスカス力の影響が限りなくゼロに近い「超撥水膜」をコーティングした,新発想の原子間力顕微鏡(AFM)探針を開発するとともに,濡れ性(接触角)の異なる2種類の超撥水膜被膜を用いて接触角と摩擦力の関係を調べることにより,摩擦力に占めるメニスカス力の割合を定量的に求めた. 1.原子間力顕微鏡のカンチレバーへの極小ガラス球の精密接着方法を確立した. 2.従来用いられていた接触角計により各種超擾水膜の接触角の測定を行った. 3.濡れ性(接触角)の異なる2種類の超擾水膜被膜を用いて接触角と摩擦力の関係を調べた結果,超撥水膜では,メニスカス力の影響が極めて小さく,摩擦力は相対湿度によらず一定であることがわかった. 4.研究成果を国際シンポジウム「The Pukyong National Univ.-Fukui Univ. Int. Sympo. 2001」にて公表した.
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