2001 Fiscal Year Annual Research Report
複合領域システムのロバスト設計のための最適化手法に関する研究
Project/Area Number |
13750119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
廣川 敬康 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80252609)
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Keywords | 最適設計 / ロバスト最適設計 / 複合領域最適化 / 最適化 / 変数の連成変動 / 応答曲面法 / 分解法 |
Research Abstract |
機械システムの最適設計においては,システムが関係する複数の領域の内容と製造誤差等に対するロバスト性を統合的に考慮した最適設計を行なう必要がある.本研究は,そのような複合領域システムのロバスト最適設計のための最適化手法を構成することを目的としたものである.本年度における研究実績は以下の通りである. 1.ロバスト最適設計のためのミニ・マックス型最適化問題の定式化…機械システムのロバスト最適設計においては,製造誤差や使用環境の変動に対してもシステムの性能の変動が小さいような最適設計を行なうことが重要である.そのためには,設計変数や設計パラメータが変動した場合にも,目的関数の変動ができる限り小さく,かつ,制約条件が常に満足される設計解を求める必要がある.本研究では,ロバスト最適設計問題を,設計変数や設計パラメータの変動に対する目的関数や制約条件の最悪ケースに関する最適化問題としてとらえ,ミニ・マックス型の最適化問題として定式化した. 2.ロバスト最適設計のためのミニ・マックス型最適化問題の最適化法の構成…1で定式化したミニ・マックス型のロバスト最適化問題に対し,設計変数や設計パラメータの間の連成を考慮するとともに,逐次,目的関数や制約条件の2次の応答曲面を構成することによって,変数の変動領域における最悪ケースを厳密に評価しつつ,非線形計画法を用いて最適化を行なうロバスト最適化手法を構成した. 3.具体的なロバスト最適設計問題への適用…構成したミニ・マックス型のロバスト最適化手法を,具体的なロバスト最適化問題に適用して検証を行なった.すなわち,提案する最適化手法を2変数関数のロバスト最適化問題に適用し,従来提案されている最適化手法と比較して,最悪ケースを厳密に評価したロバスト最適化を行なうことができていることを確認した.さらに,具体的な機械部品のロバスト最適設計問題に適用しつつある.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 藤田喜久雄: "リンク機構の多領域設計最適化法に関する研究"日本機械学会論文集C編. 67・659. 2372-2380 (2001)
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[Publications] 廣川 敬康: "最適設計のためのボロノイ図による適応的累積関数近似法(続報:2次近似による局所情報の表現とその効果)"日本機械学会関西支部第77期提示総会講演会講演論文集. (発表予定). (2002)
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[Publications] Hirokawa, N.: "Voronoi Diagram based blending of Quadratic Response Surfaces for Cumulative Global Optimization"Proceeding of 9th AIAA/ISSMO Symposium on Multidisciplinary Analysis and Optimization. (Submitted). (2002)
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[Publications] Hirokawa, N.: "Mini-max Type Formulation of Strict Robust Design Optimization under Correlative Variation"Proceedings of the 2002 ASME Design Engineering Technical Conferences. (Submitted). (2002)