Research Abstract |
各種空隙率ポーラス物体を50mm径×6.5mの衝撃波管の高圧部及び低圧部管端末に設置して,衝撃波及び膨張波との1次元非定常干渉を解明することを目的としている.低圧部固定端にフォーム及び網を(1)Fixed Foam[2]:フォームを管固定端から離し,管周囲部のみで固着した場合,(2)Fixed Foam[1]:フォームを管内周辺面及び固定端面を固着した場合,(3)Non Fixed Foam:フォームを管固定端面のみ固着した場合に設置して,衝撃波(Ms=1.1〜1.6)及び膨張波を入射させ,1次元波の入反射,透過の応力・圧力変動の基本的特徴を調べた.ポーラス物体は圧縮性・弾性を有するポリウレタンフォームと殆ど弾性変形をしない網を対象とし,形状は,網円形の基本形状とした.得られた結果を要約すると以下の様になる.(1)Fixed foam[2]状態で設置されたフォーム後方の固定端の圧力波形から,入射衝撃波のようなステップ状圧力変動は見られず,ガス流がフォーム非定常抵抗により緩やかに増加し,フォームのセル数が増加するとさらに入射衝撃波が拡散する.(2)フォーム背後のガス圧力はフォーム貫入前の入射衝撃波の圧力値よりFixed Foam[2a]:約63%,Fixed Foam[2b]:約50%にインパルスが減少し,Fixed Foam[2b]ではフォーム後部の空間が長いため,入射衝撃波の拡散効果が大きいことがわかった.(3)Fixed Foam[2b]状態での圧力減衰係数K_aは約70%となる.これは管中間部に設置することによって,衝撃波がフォームに貫入出することにより,入射衝撃波が減衰し,衝撃波拡散効果が大きくなる.(4)ポリウレタンフォームと衝撃波及び膨脹波との衝突干渉問題を固気二相流モデルを用いて,CFD計算を行った結果,実験結果とほぼ一致する.(5)衝撃波とポリウレタンフォームとの非定常抵抗をForchheimerの式を用いて,α=0[m^<-2>]と仮定して計算を行うと,Foam13×13×13:β=6.0×10^<12>[m^<-1>],Foam30×30×30:β=1.0×10^<13>[m^<-1>],Foam50×50×50:β=1.1×10^<13>[m^<-1>]となり,フォームセル数が増加するとβ値も増加することがわかった.(6)フォームのセル径を小さくすることにより,高圧部の減圧勾配は緩やかになり,管端末に達する膨張波は弱くなる.(7)膨張波-フォームの衝突干渉による圧力変動は,圧力差により高圧部固定端のポリウレタンフォームの膨張,圧縮による影響が大きくなることが分かった.(8)フォームと膨張波の衝突干渉のCFD計算において,Foam13×13×13:β= 1.0×10^<11>[m^<-1>],Foam30×30×30:β=1.0×10^<11>[m^<-1>],Foam500×50×50:β=1.1×10^<11>[m^<-1>]となり,衝撃波干渉と同様にフォームセル数が増加するとβ値も増加することがわかった.
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