2002 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌および前立腺肥大症判別用アクティブセンサの開発研究
Project/Area Number |
13750187
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 真美 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80271873)
|
Keywords | 前立腺癌・肥大症 / 触診代行 / 生体硬さ / PVDFフィルム / 早期発見・治療 |
Research Abstract |
前立腺癌および肥大症の診断は,前立腺癌は凹凸不整の増殖で高度が著しく増加しているもので肥大症は軟らかな左右対称の肥大という特徴に基づいた医者の示指を肛門より挿入して行う直腸内触診法に超音波探触子を用いた超音波断層法を併用して行うのが一般的である.しかしながら触診は曖昧な人間の指感覚に依存するため,診断の結果は医師の経験に大きく影響される.このため,より客観的に診断結果が得られる測定方法の開発が求められている.高分子圧電ポリフッ化ビニリディン(PVDF)フィルムは,圧力パルスに対する応答が人間の皮膚の感覚受容器の一つであるパッシーニ小体の応答によく似ていることが知られており、触覚センサの受感材として注目されている。 以上の事より本研究では前立腺を触診しその硬さを測定・評価するアクティブセンサを構築するものである。本年度は具体的にPVDFフィルムを受感材として用い、センサ部を手に装着し前立腺と安定した接触を可能とし駆動機構を有するアクティブセンサの開発を行った。駆動部は指の部分にはなく、振動伝達部のみを指先端部分に導入することより小型化を可能とした。またセンサと対象物の間に凹型のセラミックスを導入することにより、前立腺のような球形でも安定した接触が可能となり、安定したセンサ出力得ることが可能となった。臨床実験では、陰茎、前立腺の測定に応用しその有効性について確認したところ、癌・肥大症の違い、さらに癌の病状の違いが分かるセンサ出力を得ることが可能となった。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] 田中真美, 中川陽子, 棚橋善克, 長南征二: "FEM解析による前立腺触診用センサシステムの設計"第14回「電磁力関連のダイナミックス」シンポジウム講演論文集. 337-342 (2002)
-
[Publications] 田中真美, 安達 徹, 棚橋善克, 長南征二: "前立腺癌・肥大症判別用アクティブセンサの開発"日本機械学会2002年度年次大会講演論文集. I. 239-240 (2002)
-
[Publications] M.Tanaka, Y.Nakagawa, Y.Tanahashi, S.Chonan: "COMPUTER-AIDED DESIGN OF A PALPATION SENSOR FOR DETECTING PROSTATICCANCER AND HYPERTROPHY"13TH INTERNATIONAL CONFERENCE ON ADAPTIVE STRUCTURES AND TECHNOLOGIES. (印刷中). (2002)
-
[Publications] 田中真美, 布施行規, 長南征二: "皮膚表面粗さ・硬さ計測用センサシステムの開発"日本機械学会2002年度年次大会講演論文集. I. 247-248 (2002)
-
[Publications] M.Tanaka, N.Li, S.Chonan: "Active Tactile Sensing Using A Two-Finger System"Proceedings THE SIXTH INTERNATIONAL CONFERENCE ON MOTION AND VIBRATION CONTROL. 762-767 (2002)
-
[Publications] M.Tanaka, J.L.Leveque, H.Tagami, K.Kikuchi, S.Chonan: "The Haptic Finger"-a New Device for Monitoring Skin Condition"BIOENGINEERING AND THE SKIN?Skin in health and disease the non invasive approach--. 34 (2002)
-
[Publications] M.Tanaka(執筆分担): "The Encyclopedia of Smart Materials 82-94"Ed. J. A. Harvey, John Wiley&Sons, Inc.. 1176(82-94) (2002)