2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13750197
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松崎 健一郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80264068)
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Keywords | 平板の振動 / ナビエーストークス方程式 / 粘性流体 / 定常流れ / 非線形滅衰 |
Research Abstract |
振動する平板と剛体平板に挟まれる薄い流体層の流れと減衰についてパーソナルコンピュータを用いた数値シミュレーションにより詳細な計算を行った.モデルとしては奥行き方向に十分長いモデルに対応する2次元のモデルと,3次元のモデルを設定した.平板が1次モードで振動している場合を仮定して計算を行い,以下に述べるような知見を得た. 1.2次元モデルにおいて流れを解析した結果,平板の振動に同期した平板間から流出・流入する流れ以外に,定常流れおよび2次以上の高調波の流れが確認された.定常流れ・高調波の流れの特徴としては渦状の形状を有することにある.特に定常流れは平板の振動の腹で振動平板から剛体平板の向きに,節でその反対向きに流れるような渦を形成する. 2.3次元モデルにおいても定常流れ・高調波の流れが発生する.流れは3次元的で複雑であるが,2次元の流れと同様に渦状の形状を有する. 3.2次元および3次元モデルにおいて,振動平板に働く減衰力の定量的評価値として等価減衰係数を定義し,流体層内のエネルギーの散逸をエネルギー散逸関数を用いて求めることにより数値的に求めた.等価減衰係数は振動振幅および振動数に対して依存性を有し,振動振幅および振動数が大きくなるにしたがって増大する.これは,調和流れの大きさが振幅・振動数に比例するのに対して,定常流れおよび高調波の流れの大きさは振幅・振動数のべき乗に比例するためと考えられる.
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