2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13750247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
津田 理 山口大学, 工学部, 助手 (10267411)
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Keywords | 高温超伝導 / 超伝導テープ線 / 電力ケーブル / 交流損失 / 同軸多層撚り / 電流分布 |
Research Abstract |
本研究の目的である「超伝導ケーブルの低損失化」を実現するには、以下の項目に関する検討が重要となる。 (1)超伝導ケーブルの電流均流化を実現するケーブル構成パラメータの評価 (2)超伝導ケーブルにおける電流分布の定性的・定量的評価 (3)超伝導テープ線および超伝導ケーブルにおける交流損失の測定方法 (4)超伝導テープ線内の電流分布および交流損失の定性的・定量的評価 本年度は、研究計画に従い、(1)から(3)の項目を中心に研究を進めてきた。(1)、(2)の項目においては、同軸多層撚り型ケーブルを取り上げ、ケーブルを構成するパラメータ(撚りピッチ、撚り半径、撚り方向)とケーブル内の電流分布との関係を明確にした。また、超伝導テープ線における非線形な電流電圧特性を考慮することによって、すべての電流領域における電流分布の評価を可能にした。同評価に用いた理論計算法は、超伝導ケーブルの最大許容電流容量の検討に有効である。しかし、このようなケーブルの最適化には、(4)の項目における、超伝導テープ線内の電流分布および交流損失の定性的・定量的評価が不可欠となる。よって、本年度は、(3)の項目うち、超伝導テープ線における交流損失測定技術に関する検討を行った。これにより、超伝導テープ線では、テープ線表面に電圧リードを取り付け、その間に発生する電圧の抵抗成分をロックインアンプによって精度良く抽出することにより、交流損失を精度良く測定できることがわかった。しかし、超伝導ケーブルでは、この測定方法をそのまま適応することができないため、電圧リードの取り付け方や取り付け方位置などについて新たに検討する必要がある。そのため、次年度は、数値解析による超伝導テープ線内の電流分布評価と併行して検討していく予定である。
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Research Products
(1 results)