2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13750270
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 隆 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (20314049)
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Keywords | 高温超伝導体 / 薄膜成長 / 成長形態 / 超伝導線材 / Vapor-Liquid-Solid成長 |
Research Abstract |
本年度は、新たにex-situ楕円偏光解析法を用い、酸化物系超伝導膜の表面観察におけるVLS成長メカニズムに関して検討を行った。 楕円偏光解析法は、光学的に基板及び基板上に成長した薄膜などの表面近傍の表面状態を検討する方法で、半導体などの無機材料、氷、有機材料の表面状態などで多くの報告がなされている。本実験では、PLD法及びCVD法で作成したYBCO系酸化物系超伝導膜、及び使用したMgO基板の状態を観察した。作成した超伝導膜及びMgO基板を真空容器中の基板ヒーター上に置き、真空雰囲気中で基板温度を制御した状態で楕円偏光したHe-Neレーザ光を入射角70°で照射する。このレーザ光の反射状熊を解析することにより、超伝導膜の高温、真空中の表面状態及びVLS成長状態での液層の光学定数や層の厚みなどを把握することができる。 MgO基板の楕円偏光解析の実験条件は、真空雰囲気で室温から850℃まで毎分20℃の昇温、降温時の解析結果を観察した。室温での屈折率n及び消衰係数kは1.77及び-0.106とバルク材科で報告されている値と近い値を示している。基板が片面研摩で加工されていることや、入射角の誤差などから推察して、妥当な評価ができていると考えられる。さらに、基板温度の上昇に伴い、n及びkは絶対値的にあまり大きな変化ではないが温度依存性が確認され、基板表面のサーマルラフニングによる変化であることも考えられる。さらに超伝導膜の楕円偏光解析もMgO基板と同じ条件で行った。その結果、基板温度の上昇に伴い、n及びkの値に大きな変化が確認された。超伝導膜の結晶構造や表面状態の変化がn及びkの変化をもたらしていると推察される。他の評価方法の実験結果と比較検討するとともに、他のRE系超伝導膜に関して実験して、超伝導膜の光学的評価、液層の生成温度などの評価を行う予定である。
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