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2002 Fiscal Year Annual Research Report

光電流増倍現象を利用した電流注入制御型有機トランジスター

Research Project

Project/Area Number 13750276
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

中山 健一  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20324808)

Keywords有機トランジスター / 光電流増倍 / 有機半導体 / 有機 / 金属界面 / トンネル注入 / フォトトランジスター
Research Abstract

本研究の目的は、有機半導体薄膜デバイスにおいて観測される光電流増倍現象(光電流量子収率が100%を越える現象)のメカニズムを応用することにより、全く新しい動作原理に基づく有機トランジスターデバイスを開発することにある。この光電流増倍現象は、光生成したホールが有機/金属界面に蓄積することで高電界を形成し、その結果大量のトンネル電子注入が引き起こされ光電流が大幅に増幅される現象である。ここで、この光生成ホールに相当する電荷を有機薄膜中に挿入した第3の電極から供給することができれば、わずかな電流を大量の電流に増幅するトランジスターデバイスとして動作することが期待できる。
申請者らは昨年度、光電流増倍を示す有機半導体であるペリレン顔料の蒸着膜中に100mmピッチのストライプ状アルミ電極を挿入した3端子デバイスで、最大25倍程度の電流増幅効果を観測し、全く新しい電荷注入制御型有機トランジスターの動作原理実験に成功した。本年度は、素子中を流れる電流成分の解析を行った結果、観測される入力・出力電流には目的とする増幅とは関係のない漏れ電流成分が多く含まれており、素子性能の向上のためにはこれを抑制することが最も重要であることを見いだした。実際、得られた設計指針に基づいてベース電極下に絶縁層を設けた素子を作製することで、電流増幅率を70倍程度にまで向上させることができた。さらにこの設計指針を推し進めて、リソグラフィーによってストライプ状の絶縁層の上にベース電極を精密にパターニングした基板を用いて素子を作製した結果、漏れ電流をほぼ抑制することができ、最高1000倍以上の電流増幅率を達成することができた。

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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