2001 Fiscal Year Annual Research Report
再構成型デバイスと信号処理向けプロセッサによるリコンフィギャブルシステムの開発
Project/Area Number |
13750311
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 康一郎 九州工業大学, マイクロ化総合技術センター, 助手 (40253570)
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Keywords | FPGA / DSP / Reconfigurable Computing / 信号処理 |
Research Abstract |
再構成型デバイスは、ハードウェアレベルで構成を変更できるため、各アプリケーションに対して適宜適切なハードウェアによって処理できる。その一方で、再構成型デバイスの動作速度は、その構造上、一般に利用されるフルカスタムICやセルベースLSIなどのASICと比較して遅い。これまでの再構成型デバイスは、この動作速度がネックとなり、総合的に高い処理性能を発揮することができなかったが、近年の集積回路技術の進展に伴い、多くの処理でASICを上回る処理を実現できるようになってきた。本研究では、それらデバイスの特徴を調査し、双方を用いた高効率な情報処理システムの構築を目的とする。 上記研究を行うにあたり、再構成型デバイスであるFPGAとプロセッサであるDSPを用いたハードウェアプラットフォームの構築を行った。上で述べたデバイスの評価を行うには、シミュレーションモデルだけでは、正確な調査は行えない。そこで、まずFPGAを実装したプラットフォームを構築し、FPGA単体による評価を行える環境を構築した。次に市販のDSPボードを用いて、DSP単体の評価を行えるようにした。これらを用いていくつかの信号処理アプリケーションを作成することで、FPGA向け処理とDSP向け処理の判断を行った。その結果、8ビットデータ幅を主体とする信号処理アプリケーションにおいて、FPGA(Xilinx Virtex XCV300)とDSP(TI TMS320C6701-160)では、単純な積和演算(MAC)ではほぼ同等の処理の処理能力を示すことが確認できたが、符号化のような各データが依存する処理ではFPGAが40倍程度の性能を示した。 来年度は、引き続きこの調査を行う。また、FPGAとDSPを実装したハードウェアプラットフォームの開発もほぼ終了しており、これらを用いて協調動作による処理方法の検討も行う。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 田中康一郎: "SHOKE2000 : PCI-Based FPGA Cardの開発とその評価"電子情報通信学会論文誌. J84-D-I. 540-547 (2001)
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[Publications] 岩谷祐一: "FPGA/DSP搭載PCIカードRYUOHによるJPEG画像圧縮の実現"情報処理学会若手の会セミナー. (2001)
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[Publications] 岩谷祐一: "FPGA/DSP搭載システムによる信号処理"Electric Design and Solution Fair2002ユニバーシティプラザ. 31-39 (2002)
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[Publications] Koichiro Tanaka: "The Development and Evaluation of SHOKE2000 : The PCI-Based FPGA Card"WILAY.