2001 Fiscal Year Annual Research Report
ミリ波・サブミリ波導波路およびアンテナの開発と電波望遠鏡への応用
Project/Area Number |
13750357
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松永 真由美 愛媛大学, 工学部, 助手 (30325360)
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Keywords | ミリ波 / サブミリ波 / 導波路 / アンテナ / 電波望遠鏡 / 電磁界理論解析 |
Research Abstract |
ミリ波.サブミリ波における低損失な導波路及びアンテナの考案・解析を行い,電波望遠鏡へ応用することを目的としている.平成13年度の研究実績概要は以下のようにまとめられる. 1. マイクロストリップ線路 集積化や制作が容易であるという点からまず,マイクロストリップ線路構造を用いたミリ波導波路の解析を行った.解析には近接するマイクロストリップ線路間の影響を考慮したガラーキンモーメント法と複雑な構造の解析が容易に行える近似解法である結合モード理論を用いて行った,その結果,多層多導体マイクロストリップ線路系を用いたミリ波デバイスの設計を可能とした. 2. HおよびNRD導波路 マイクロストリップ線路構造の問題点である,金属の高周波における抵抗の影響を無くすためにも,誘電体導波路の開発が良いのではないかと考えた.そこで,まず,誘電体を金属壁で挟む構造により構成されたHおよびNRD導波路の解析を行った.これは遮断周波数の違いを利用したものである.特に回路構成上必要な曲がり部での損失解析行った上で,損失を抑える設計を提案した.しかし,高周波では金属の影響を取り除くことができない為,今後高周波の影響を受けない低損失誘電体導波路の応用に研究成果を応用したい. 3. コルゲートホーンアンテナ 電波望遠鏡では,指向性が鋭く,偏波特性が良好なコルゲートホーンやダイヤゴナルホーンアンテナが頻繁に使用されている.まず,コルゲートホーンアンテナの解析から行った.コルゲートを掘る精度にアンテナの特性は大きく左右される.そこで,コルゲートのエッジ部分の劣化とアンテナ特性の低下の関係を明らかにする解析を行っている.また,400GHz〜950GHzにおけるコルゲートホーンアンテナの設計を行った.現在,このホーンアンテナの特性評価実験準備中である.
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[Publications] Mayumi Matsunaga: "Coupled-mode analysis for characteristic impedances of coupled microstrip lines on ferrite substrates"Proc. of 2001 Asia-Pasific Radio Science Conference. 1. 76 (2001)
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[Publications] 松永真由美: "ALMA計画Band8光学系の電磁界理論解析"日本天文学会秋期年会講演予稿集. 1. V45b (2001)
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[Publications] Kazuo Ono: "Low loss design considerations for circularly bent slab waveguides"Proc. of the Progress in Electromagnetics Research Symposium. 1. 204 (2001)
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[Publications] Kazuo Ono: "A rigorous approach to circularly bent H-waveguides and NRD waveguides"Proc. of the International Symposium on Microwave and Optical Technology. 1. 63-66 (2001)