2001 Fiscal Year Annual Research Report
時間相関型イメージセンサに基づく実時間分光イメージングの研究
Project/Area Number |
13750384
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
来海 暁 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 講師 (30312987)
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Keywords | 時間相関イメージセンサ / CMOSビジョンチップ / マッチトフィルタ / 分光画像計測 / カラー画像計測 / 真贋鑑定 / 透かし検出 / ネットワークタグセンシング |
Research Abstract |
本研究では時間相関型イメージセンサに基づく実時間分光イメージングシステムの実現を目的とする.時間相関型イメージセンサは入射光強度と全画素共通の外部電気信号との時間相関を画像として出力する撮像素子であり,従来の汎用イメージセンサでは不可能だった,光パターン入力の高周波時間軸情報を利用した画像センシングを可能にするものである.このセンサを用い,時間相関を利用して分光情報処理を行うことにより実時間分光イメージングの実現を目指す.本研究で取り組むべき主な課題は,1)時間相関型RGBカラーイメージセンサの実現,2)スペクトルマッチングイメージャの実現,3)スペクトルマッチング型イメージセンサに基づく物品識別タグ認識システムの実現である.これを承けた本年度の成果は以下の通りである. 1.波長可変単色光源の実現 下記のスペクトルマッチングイメージャの重要な構成要素である能動分光照明として,ピーク波長が時間とともに遷移する単色光源(波長可変単色光源)を実現した.回折格子とガルバノ走査鏡を用いることによりピーク幅15nmという高い波長分解能を達成した.これにより,可視領域400-700nmをRGBイメージセンサの3次元に比べてはるかに高い20次元で表現することが可能になった.しパターンを作成し,試作したシステムを用いてこれらの隠しパターンを実時間検出した. 2.スペクトルマッチングイメージャの実現 上記の波長可変単色光源および時間相関イメージセンサを用いてスペクトルマッチングイメージャを実現した.スペクトルマッチングイメージャは対象と参照テンプレートの分光特性関数同士の相関を画像として出力する撮像システムであり,テンプレートと分光特性が一致する対象を最大SN比で実時間検出することが可能である.ここで必要となる参照信号生成回路は別途自作した.試作したシステムにおいて実験を行い,RGBイメージセンサでは困難な,見かけは同じ色だが異なる分光特性関数を有する材料の実時間での識別に成功した.さらにネットワークタグセンシングへの応用を想定して,このような材料を用いてバーコードや文字の隠しパターンを作成し,試作したシステムを用いてこれらの隠しパターンを実時間検出した.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Kimachi, T.Imaizumi, A.Kato, S.Ando: "Spectral matching imager using correlation image sensor"Tech. Digest of 18th Sensor Symp.. 117-122 (2001)
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[Publications] 来海 暁, 今泉 利英, 加藤 あい, 安藤 繁: "時間相関イメージセンサを用いたスペクトルマッチングイメージャ"第18回センシングフォーラム. 193-198 (2001)
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[Publications] A.Kimachi, T.Imaizumi, A.Kato, S.Ando: "Spectral matching imager using correlation image sensor and variable wavelength illumination"Sensors, Cameras, and Systems for Scientific/Industrial Applications IV, Proc. SPIE. 4669. (2002)
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[Publications] A.Kimachi, T.Imaizumi, A.Kato, S.Ando: "Spectral matching imager using correlation image sensor"Trans. IEE Japan. 4. (2002)