2001 Fiscal Year Annual Research Report
医用画像情報からの高精度頭部3次元モデルの構築と臨床応用
Project/Area Number |
13750399
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
青木 義満 早稲田大学, 理工学部, 助手 (00318792)
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Keywords | 医用画像 / 頭部3次元モデル / コンピュータグラフィックス / 手術シミュレーション / 表情生成 / 表情解析 / 画像診断 / 可視化 |
Research Abstract |
CTやMRIなどの医用計測機器の発達によって詳細な人体の形態的情報を獲得することが可能となり、その技術は医療領域における診断・治療に役立てられている。この際、取得した3次元形状データを立体画像として可視化するため、コンピュータグラフィックス(以下、CG)の技術が活用されている。本研究では,人物頭部の3次元形状及び表情生成機構を解剖学的に精巧に再現したCGモデルの構築と、工学・医学分野双方における応用を目指して研究を進めている。 本研究は,X線画像やCTなどの医用画像データから取得した頭部の形状情報から、従来にない精度の頭部3次元モデルを実用的な処理コストで構築し、顔の解剖学的構造のみならず動的な特性までもモデル化することで、頭部形状情報の効果的な3次元提示と顔面変形シミュレーションを目標としている。リアルな表情動画像を生成するだけでなく、治療後の顔面変形の3次元的な予測や表情解析などの臨床応用を目指している。 応用事例として、顎矯正治療対象患者の術前の正面・側面X線画像と正面・側面顔画像から得られる計測点の3次元座標値により、顔・骨格の標準形状モデルを変形して頭部3次元モデルを構築する手法を考案し、手術後の顔貌変形を予測する歯科矯正診断・支援システムの研究開発を継続的に行ってきた(九州大学歯学部歯科矯正学教室の中島教授らとの共同研究)。今年度は特に,顎変形症患者を中心に3次元CTなどの患者データベースを作成し,システムによって作成されるモデルの定量的な精度評価,使用感の調査などを行い,改良につとめた。特に,様々なケースの患者に対して、汎用的な個人頭部形状の再現が可能なシステムの構築のため,数回九州大学に赴き,データベースの構築及びモデル構築アルゴリズムの検討を行い,プログラミング作業及びテストを実施した。研究の成果は画像処理に関する国内研究会,国際学会において発表を行なった。
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[Publications] 青木義満, 小高一慶, 橋本周司: "3次元形状特徴を用いた顔のモデル化とその応用"第55回パターン計測部会研究会報告. Vol.55. 23-30 (2001)
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[Publications] Y.Aoki, M.Terajima, A.Nakasima, S.Hashimoto: "Computer Aided Systems For Orthoguathic Diagnosis Vsing 3D Geometric Head Model"IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics (SMC2001)(Proceedings). 783-788 (2001)
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[Publications] Y.Aoki, M.Terajima, A.Nakasima, S.Hashimoto: "3D Head Model Construction of Individuals Vitalizing Standard Models and Photogrammetry"Proceedings of Eighth Korea-Japan Joint Workshop on Frontiers of Computer Vision (FCV2002). 98-104 (2002)
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[Publications] 小高一慶, 青木義満, 橋本周司: "3次元顔画像を用いた特徴点抽出と個人認識"画像電子学会論文誌. 30・4. 414-422 (2001)