2002 Fiscal Year Annual Research Report
移動物体に対するはめ合い作業用位置誤差検出センサ内蔵エンドエフェクタに関する研究
Project/Area Number |
13750401
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
早川 聡一郎 豊田工業大学, 工学部, 助手 (50288552)
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Keywords | エンドエフェクタ / 一次元PSD / 移動物体 / peg-in-hole / 位置誤差検出 / 傾き角検出 |
Research Abstract |
位置誤差検出センサ内蔵エンドエフェクタの開発を行なった。挿入軸の軸重心とセンサ検出軸重心を一致させることによる挿入作業時の検出不能時間短縮のため、挿入軸周囲に市販の一次元PSDを4つ十字形状に配置する方式のセンサを提案した。センサの検出理論を導出し、検出特性測定によりその有用性を検証し、対象との距離可変で位置誤差検出特性が従来型の十字型PSDセンサ以上の性能を持つ位置誤差検出センサを実現した。また、過去に本研究室で開発・使用していた位置誤差を半能動的に補正する機能を有する振動型エンドエフェクタをセンサが搭載できるよう設計を修正し製作した。ただし、電磁駆動しない受動状態で挿入軸の位置誤差補正が必要なだけ行なえることが確認されたため、電磁駆動部無しの受動機構だけの構成とした。 次に、位置誤差検出センサ内蔵エンドエフェクタを用いた移動物体への軸挿入システムの開発を行なった。直交座標型4軸ロボットに本エンドエフェクタを取り付け、センサ情報を基に移動物体に対して追従制御を行なうハイブリッド制御システムを構築した。この軸挿入システムを用いて実験を行なった結果、移動速度40mm/sec以内、軸と穴のクリアランス50μm以上、軸と穴面に面取り無しという条件において軸挿入が行なえるシステムであることを確認した。 さらに、本センサを用いた対象穴面の傾き角検出手法の検討を行った。傾き角検出理論を導出し、理論を実現するセンサ演算処理回路を製作しセンサシステムに取り付けた。実験を行なった結果、対象穴面の傾き角が±9度以内であれば傾き角を検出可能であることが確認され、十字型PSDセンサ以上の検出特性を実現した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 早川聡一郎: "位置誤差検出センサ搭載エンドエフェクタにより移動物体に対する軸挿入作業"平成14年電気学会産業応用部門大会講演論文集. 1巻. 439-441 (2002)
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[Publications] 早川聡一郎: "距離可変測定可能なPSDセンサシステムを用いたエンドエフェクタ"平成14年度電気関係学会東海支部連合大会講演論文集. 215 (2002)
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[Publications] 早川聡一郎: "位置誤差検出センサ内蔵エンドエフェクタを用いた移動物体への軸挿入作業"電気学会研究会資料 産業計測制御研究会. 25-28 (2003)