2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13750429
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
村松 鋭一 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40273809)
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Keywords | オブザーバ / 状態方程式 / パラメータ推定 / 制御理論 / システム同定 / 線形時不変システム / モデリング / 制御系設計 |
Research Abstract |
線形時不変システムの状態方程式の係数行列に未知な要素が含まれるとき,それらの未知パラメータをシステムの入出力データから推定する方法について研究を行った.未知パラメータの数+1個のオブザーバをある条件を満たすように構成するとき,それらのオブザーバによる出力推定値のある種の線形結合がシステムの出力に漸近する.そして,この線形結合の重み係数が未知パラメータとなるので,システムの出力と各オブザーバの出力推定値を用いることによって,未知パラメータの推定値を得ることができる. この方法において,未知パラメータの推定可能条件が問題となる.すなわち,未知パラメータが係数行列のどの位置に存在するとき推定可能となるのかという問題である.本研究ではまず,推定に用いる複数のオブザーバが構成可能となるための条件から考察した.そして,状態の係数行列での未知パラメータの位置と出力方程式の係数行列の間のある代数的条件が,推定のためのオブザーバ構成可能条件となることを明らかにした.また,この条件が成り立たない場合でも,線形関数オブザーバを付加することによって,ある仮定のもとではパラメータ推定が可能になることを示した. また,本研究ではシステムの出力信号に雑音が含まれることを想定し,雑音の影響が少ない推定機構について検討を行った.各オブザーバに対して、出力そのものではなく、パラメータ推定値を利用した出力推定値を入れる推定機構を考え、これにより雑音の影響を軽減できる場合があることがわかった.
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Research Products
(1 results)