2002 Fiscal Year Annual Research Report
非線形性を考慮したシステム同定法による大型無人ヘリコプタの自律飛行制御
Project/Area Number |
13750433
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
橋本 誠司 群馬大学, 工学部, 助手 (30331987)
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Keywords | 自律飛行制御 / 大型無人ヘリコプタ / システム同定 / GPS / INSハイプリット航法 / センサフュージョン / 制御入力飽和 / ゲンスケジュールド制御 |
Research Abstract |
無人ヘリコプタの自律飛行制御においては各種センサ情報を統合化した高精度な位置,速度,加速度情報が必要になるという観点から,前年度にカルマンフィルタリングに基づくGPS(全地球測位システム)・INS(慣性航法システム)ハイブリットシステムを構築した。しかしながら,GPS情報は捕捉している衛星が切り替わるとき階段状の飛び誤差が生じる。この飛びに対して,本研究では,GPSからの絶対座標情報とINSからの機体座標情報を用いることにより,リアルタイムでの簡単な飛び補正アルゴリズムを構築した。また,前年度に構築したシステムは低速運動時には大きな誤差なく状態推定可能であるが,機体が加速度運動を伴う場合には誤差が生じていた。この問題に対して,本研究ではカルマン推定法に対して,システム同定実験により得られたヘリコプタの動特性を考慮したゲインスケジューリング法による状態推定誤差補正アルゴリズムを付加することにより状態推定誤差を補正する手法を提案し,その有効性を実飛行データを用いて検証した。 本研究のもう1つの目的である飛行制御系の構築に対しては,前年度に構築した制御力飽和を考慮したロバスト飛行制御系に対して,2自由度化を行うことにより目標値追従特性の更なる改善を行い,その有効性を実験検証により確認した。本手法では,制御入力飽和時にもロバスト安定でかつ目標値追従特性の劣化の少ない制御構成が可能である。 本研究にて平成14年度に得られた成果は,学会誌論文(1件),国際会議(2件),国内会議(3件)で発表した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] A.Forrai: "Robust-Controller design with hard constraint on the control signal"Archive of Applied Mechanics. 72・67. 379-394 (2002)
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[Publications] S.Hashimoto: "Construction of Navigation and Control Systems of A Large-Scale Unmanned Helicopter Based on Identified Model"Proc. of the 15th International Federation of Automatic Control World Congress(IFAC'02). T-Th-E21. 1-6 (2002)
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[Publications] S.Hashimoto: "Derivation of Modal Parameters of a Flexible Structure based on the Multi-Decimation Identification Method"Proc. of the IEEE International Symposium on Industrial Electronics(ISIE 2002). 2巻. 436-440 (2002)