2001 Fiscal Year Annual Research Report
造影・補修効果を持つ注入材の開発とコンクリートひび割れの非破壊検査の研究
Project/Area Number |
13750445
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
武田 三弘 東北学院大学, 工学部, 講師 (10265184)
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Keywords | 非破壊検査 / ひび割れ検出 / 金属微粉末 / 造影補強剤 |
Research Abstract |
今年度は、補修効果と造影効果を兼ね備えた注入剤(以後、造影補修剤と呼ぶ)の開発を行った。材料には、補修効果を持たせるためエポキシ系補修剤を使用し、造影効果を持たせるため、金属微粉末(臭化ストロンチウム、硫化ストロンチウム、酸化ストロンチウム、炭酸セシウム、硫酸バリウム、タングステン酸バリウム、タングステン酸カルシウム、モリブデン酸カリウム等)を用いた。金属微粉末は補修剤とただ混ぜ合わせて造るのではなく、高い造影性能、接着性能、注入性能、経済性、人体に対する安全性全てを比較し、最適なものを決定することとした。造影補修剤の造影性能の確認には、各種金属系粉末を混入した造影補修剤を細系のパイプに詰め、どの程度の厚さまでのコンクリートを透過し、検出できるか確認した。造影補修剤の接着性能の確認は、各種金属系粉末を混入した造影補修剤を引張試験用ゴム型枠に流し込み、硬化後、引張試験を行い引張強度を求めた.また、造影補修剤の接着性能を確認するため、モルタル角柱を3点曲げ載荷で破断させ、破断面に造影補修剤を塗布後両破断面を再び密着し、硬化後、再び3点曲げ載荷を行い接着強度を確認した。実験の結果、高い造影性能、撞着性能、注入性能、経済性、人体に対する安全性全てに対して評価の高かったタングステン酸カルシウムを造影補修剤用の金属微粉末として使用することにした。また、金属微粉末とエポキシ系補修剤との混合割合は重量比で30%〜40%が最適であることが実験結果から分かった。
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