2002 Fiscal Year Annual Research Report
手賀沼流域における水環境システムに関する総合的現地観測と解析
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13750498
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
二瓶 泰雄 東京理科大学, 理工学部, 講師 (60262268)
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Keywords | 水環境 / 手賀沼 / 現地観測 / 統合的水質管理 / 汚濁負荷量 / 北千葉導水事業 / 洪水 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
千葉県北西部に位置する手賀沼は,H12年度まで水質汚濁度全国ワースト1であり,全国有数の富栄養化湖沼である.この手賀沼における富栄養化の要因としては,流域からの過剰な汚濁物質の流入や沼内における汚濁物質の再生産,などが指摘されている.このようなことから,手賀沼における水質改善を行っていくためには,流域全体における統合的な水環境評価・管理を実施していくことが必要不可欠である.そこで本研究では,手賀沼流域における水環境システムを総合的に把握・評価するために,いくつかの多角的な現地観測や数値シミュレーションを実施することを試みた.本年度に行われた具体的な研究内容は以下のとおりである. (1)手賀沼流入河川を対象として,降雨時及び非降雨時における濁質・栄養塩・有機物負荷量を把握するために現地観測とGISを試みた.そこで行われた現地観測結果に基づいて,非降雨時と降雨時における汚濁負荷特性の実態解明や底質環境との関連性について検討した.さらに,GISを用いて原単位法に基づく汚濁負荷解析を行い,原単位法の有効性や小流域における汚濁負荷排出要因について検討した. (2)河川水質環境と密接に関連している河床堆積物環境に関する現地観測を行った.ここでは,降雨時に流送される易浮遊性堆積物環境に関するモニタリングを,その試験装置の開発を含めて実施した.また,夏季河川内に繁茂する付着性藻類の現存量や一次生産過程に関して現地観測を実施し,藻類環境と河川水環境との関連性を調べた. (3)手賀沼の水質環境に多大な影響を及ぼす北千葉導水路からの浄化用水注水量と沼の水質環境の関連性について,現地観測と数値解析により検討した.その結果,浄化用水注水中は手賀沼の水質濃度は低いが,注水を中断すると沼全域の水質が悪化し,その様子が注水再開後1週間程度は保たれることが明らかとなった.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 二瓶泰雄, 大竹野歩他2名: "手賀沼流域における汚濁負荷特性に関する現地観測"河川技術論文集. 8. 517-522 (2002)
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[Publications] 二瓶泰雄, 山崎裕介他3名: "現地観測に基づく手賀沼における水温・Chl.a濃度・流動特性に関する検討"水工学論文集. 47. 1231-1236 (2003)
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[Publications] 二瓶泰雄, 山崎裕介他2名: "浅水流場を対象とした三次元数値モデルの近似手法に関する検討"海岸工学論文集. 49. 411-415 (2002)
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[Publications] 二瓶泰雄, 大竹野歩他1名: "平常時・降雨時手賀沼流域における水環境・汚濁負荷特性に関する検討"水文・水資源学会講演要旨集. 42-43 (2002)
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[Publications] Y.Nihei, Y.Yamasaki他2名: "Influence of hydrostatic approximation on coastal current simulation"The 12th ISOPE2002. (CD-ROM). (2002)
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[Publications] 山崎裕介, 二瓶泰雄他2名: "浄化用水量の変化が手賀沼の水質環境に及ぼす影響"河川技術論文集. 9(発表予定). (2003)