2001 Fiscal Year Annual Research Report
持続可能な都市交通体系づくりのための物流システム分析
Project/Area Number |
13750514
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山田 忠史 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80268317)
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Keywords | 物流 / 配車配送行動 / シミュレーション / 情報システム |
Research Abstract |
わが国では、都市部における道路交通の約半分を、トラックを始めとした物流交通が占めており、物流による環境問題や交通問題が深刻化してきている。持続可能な都市交通システムを確立するためには、人流と同様に、物流交通も効率化・合理化される必要がある。このような状況を踏まえ、本研究では、都市圏物流交通施策の効果の検討に寄与する物流交通モデルの開発を行った。本年度は、精緻な都市圏物流交通モデルの開発と、それを用いた基礎的検討に努めた。本年度の具体的な研究内容は、以下の通りである。 (1)複数の運送業者の行動を考慮した配車配送計画モデルの構築 複数の運送業者の配車配送行動を、運搬経路問題(VRPTW)の枠組みでモデル化した。特に近年、物流システムにおいて情報化が進展していることを考慮し、求車求荷システムの実施や動的な配車配送計画についても検討した。配車配送計画モデルは、NP困難な問題であることから、ヒューリスティック手法を用いて効率的な求解を試みた。求解効率を高めるパラメータ設定を示した上で、求車求荷システムや動的配車配送計画が、コスト削減や交通混雑低減に効果的であることを明らかにした。 (2)複数物流主体の意思決定を考慮した物流活動モデルの構築 物流活動に携わる意思決定主体として、行政・荷主(製造業者、卸売業者、小売業者)・運送業者(自家用、営業用)などに注目し、これら複数主体の意思決定の結果として、様々な物流活動が営まれ、多様な物流システムが成立することを表現するモデルの開発に努めた。このモデルを用いた基礎的分析により、貨物共同輸配送などの物流システムが、交通混雑・環境負荷の低減に寄与することを示した。
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Research Products
(2 results)