2001 Fiscal Year Annual Research Report
産業廃棄物処分場における硫化水素発生メカニズムと制御に関する研究
Project/Area Number |
13750529
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
宮脇 健太郎 福岡大学, 工学部, 助手 (00289521)
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Keywords | 硫化水素 / 硫酸塩還元細菌 / 安定型最終処分場 / 埋立地 / 浸出水 / 産業廃棄物 |
Research Abstract |
実際の処分場での硫化水素発生状況の調査については,1カ所の産業廃棄物処分場を対象に,ガス排出施設(ガス抜き管)からの流出ガス中の濃度の測定,覆土表面からのフラックスの測定(ガス検知管を用いた密閉式チャンバー法)を行った。データ数が少ないため現在,測定を継続して行っている。当該処分場から流出する浸出水について水質の整理を行っている。これらの結果より,現在のところ,調査対象とした埋立地に置いては,覆土表面からの放散はほとんど見られないことがわかってきた。 産業廃棄物処分場における硫化水素発生事例について,文献調査を行った。全国規模の調査などは一般に公開されておらず,データ的には非常に少ない物となった。最終処分場周辺住民による,インターネットなどを用いて自主的な情報発信が行われている情報についても,収集整理を行っている(現在も進行中)。 今後の研究調査について,以下の準備を進めている。 1)覆土表面における硫化水素の放散がほとんど認められないことから,覆土中での捕捉が起こっている可能性が推測された。土壌サンプラーを用いて,覆土を鉛直方向で採取し,覆土中の硫化物濃度について検討し,土壌による硫化水素捕捉の実態を調査する。 2)硫化水素発生の原因物質となる硫酸イオンについての検討として,各種廃棄物の硫酸イオン溶出量,溶出速度などについて検討する。 3)他の産業処分場についても,サンプリングができる場合,現在行っている調査同様の方法で,硫化水素発生量調査を行う。
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