2001 Fiscal Year Annual Research Report
空間利用と経済性を考慮した子どもの遊び場「新BOP」に関する建築計画的研究
Project/Area Number |
13750587
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
佐藤 直樹 日本大学, 理工学部, 助手 (00297780)
|
Keywords | 空間利用 / 経済性 / 余裕教室 / 遊び場 / 異学年交流 / 学童クラブ / 新BOP |
Research Abstract |
申請者は、平成12年10月より世田谷区における新BOP実施小学校7校についての、アンケート調査に着手し、研究計画Aであるアンケート調査結果の分析を行なっている。さらに、研究計画Bである周辺の施設状況の把握・分析、配置形態の把握・分析、BOP室の把握・分析を通して利用実態の把握・分析を行なった、以下にその概要を示す。 各校の調査は、平日の放課後に行なった(雨天の場合は再調査)。調査対象は、調査当日に新BOPに参加している小学生であり、全体で参加者は561名、その内、回答数は450名であった、回答率は80%である。アンケートは、質問の意味がわからずに曖昧な回答をすることを防ぐために質問項目を限定し、聞き取りによるアンケート調査を行なった。質問項目は利用頻度、遊びの仲間、遊びの内容を聞き取ることを中心に構成した。アンケートの分析をすすめ、以下のことが得られた。1)利用頻度からみると、週に3〜5回遊びに来ており、よく利用されている。2)遊びの仲間からみると、ほとんどの子どもが友達と遊んでおり、その規模は2〜5人が中心である。また友達づくりがよく行なわれ異学年の友達もできている。3)遊びの内容からみると、屋外でのボール遊び等広い場所を必要とする遊びから、屋内でのカード遊びまで様々な遊びが行なわれている。また、新BOPの周辺には他の遊び場所があるものの遊びに来ていること、新BOPで遊びの拠点となるBOP室がグランドレベルから離れた階に配置されるとグランドで遊ぶ頻度が低くなる傾向があることがわかった。 これらのことから、新BOPは、利用頻度が高く、友達と一緒に遊ぶことができ、友達づくりもよく行なわれ、サッカーや野球等広い場所を必要とする遊びから広さを問わない遊び等、屋外・屋内の遊びを行なえる日常の遊びの拠点として子どもたちに認識されていることがわかった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 佐藤直樹, 堀部幸晴, 関沢勝一: "世田谷区新BOP事業における利用頻度・遊びの仲間・遊びの内容の聞き取り調査-小学校の余裕教室を活用した子どもの遊び場所に関する研究その1-"日本建築学会大会学術講演梗概集(関東). E-1. 65-66 (2001)
-
[Publications] 佐藤直樹: "子どもたちに対する聞き取り調査-東京都世田谷区における子どもの遊び場所「新BOP」についてその2-"日本大学理工学部学術講演会論文集. 建築計画系部会. 614-615 (2001)