2001 Fiscal Year Annual Research Report
正20面体クラスター固体の光キャリア緩和の発光波長選択による解明
Project/Area Number |
13750620
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
曽我 公平 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助手 (50272399)
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Keywords | 正20面体クラスター固体 / ホウ素 / 準結晶 / 光伝導 / キャリア緩和 |
Research Abstract |
本年度は、β菱面体晶ホウ素(β-B)とAl-Cu-Fe準結晶(QC)における光キャリア緩和の観測を目的として、固定励起波長による光伝導の測定をパルス光および変調光を用いて50〜300Kの各温度において行うと共に、励起波長を可変としたシステムの構築を行った。 変調光伝導(MPC)およびパルス光伝導(PPC)の測定を併せて行うことにより、双方の試料において10^<-7>〜1秒に渡る広い緩和時間帯域で低温から室温に渡って光励起キャリアによる伝導が観測された。また、β-Bにおいては光伝導は温度の増大と共に促進され、熱活性化的であることがわかった。一方QCの光伝導は10^<-3>secより速いキャリア緩和時間帯域ではほとんど温度に依存しないのに対し、10^<-3>secより遅い帯域では温度の増大と共に抑制されることが明らかになった。これらの光伝導の相異なる振る舞いの解明には、フォトルミネセンスの観測よりも、光伝導の励起波長を変化させることによりバンド構造における光励起の深さを変化させて光伝導測定を行う方がより直接的かつ広い条件範囲において測定が可能であると考えられる。従って次年度においては光励起の波長を可変とした光伝導測定を、上記の固定波長における測定と対応する条件で行い、バンド構造と光伝導のメカニズムの関係について明らかにする。 また、次年度におけるPPCの励起波長可変測定のため、新たにデジタルオシロスコープを購入しパルスOPO波長可変レーザー励起システムに組み込むことにより励起波長可変システムにおける測定系を構築し、このシステムにおいて測定が可能であることを確認した。また、MPCの励起波長可変測定のために高出力赤外ランプを分光器により分光するシステムを新たに設計し測定系の構築を行った。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] K.Soga, Y.Suzuki, Y.Kojima, M.Takeda, K.Kimura: "Pulsed and modulated photoconduction of icosahedral Al-Cu-Fe quasicry stalline thin film"Journal of Alloys Compounds. (印刷中). (2002)