2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13750626
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
芹澤 久 大阪大学, 接合科学研究所, 助手 (20294134)
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Keywords | SiC / SiC複合材料 / 熱衝撃 / 有限要素法 / 界面要素 / セラミックス / 異材接合 / 層間剥離 |
Research Abstract |
積層型セラミックス複合材料の熱衝撃破壊機構について、基礎的現象把握を目的として、二枚の焼結SiC板をろうづけした板材を試験片として、電子ビームを熱源とした熱衝撃試験を行った。その結果、低密度の焼結SiC板を試験片として用いた場合には、熱源が照射されたSiC板表面の損傷が大きく、熱が板全体に伝わらず、ろうづけ部分での層間剥離は観察されなかった。そこで高密度の焼結SiC板を試験片とした結果、均一なろうづけを行った試料では明確な層間剥離は観察されなかった。つまり、積層型セラミックス複合材料において、材料初期状態として層間に微小欠陥が存在しない場合には、層間剥離する可能性が低いことが分かった。 一方、微小欠陥を起点とした層間剥離を解析する手法として、き裂の発生・進展を新しいき裂表面の生成という立場でとらえた、界面要素を用いた有限要素法を用いた。この解析法は、一定の表面エネルギー密度を有するポテンシャル関数に基づき導かれた界面要素をき裂進展面に配置し、表面エネルギー密度に相当するエネルギー散逸をともないながら、き裂が発生・進展する状態を、自動的に解析できるようにしたものである。これまでは、この解析法を静的な熱-応力解析に用いてきたが、本研究では改良を行い、基礎的な熱伝導-弾性波伝播連性解析が行えるようになった。また、これまでは本手法を均質材料にのみ適応してきた。しかし、本実験のような異材接合に適応可能かどうか調べることを目的として、SiC/SiC複合材料接合継手の接合強度解析に、界面要素を用いた有限要素法を適応し、汎用の有限要素法による解析結果と比較検討し、接合形状の変化にともなう応力特異性が、接合強度に与える影響を明らかにした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Serizawa: "Analysis of Asymmetrical Fort-Point bending Test of Ceramic Composite Joints by Using Finite Element Method"High Temperature Ceramic Matrix Composites. 251-256 (2001)
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[Publications] H.Serizawa: "FEM Analysis of Asymmetrical Four-Point Bending Test for Shear Strength of Smart Materials Joints"Proceedings of the Fourth Pacific Rim International Conference on Advanced Materials and Processing. Vol.II. 1931-1934 (2001)