2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13760004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
鈴木 剛 大阪教育大学, 教育学部, 助手 (10314444)
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Keywords | コムギ / 動原体 / 形質転換イネ / 形質転換タバコ / 反復配列 / アセトシリンゴン / バイナリーコスミド / アグロバクテリウム |
Research Abstract |
FISH法を用いて単離したコムギ動原体領域を含むR11Hクローンにはレトロトランスポゾンに関連した反復配列が存在している。本研究では、植物染色体における動原体の機能を明らかにするために、コムギ動原体領域を含むバイナリーコスミドクローンをイネ及びタバコに導入することを試みている。本年度は、R11Hクローンと同等の配列を持ち、インサートの大きさから形質転換の容易であると考えられたCENT14クローンについて、アグロバクテリウムDH5αに導入し、イネやタバコの形質転換に用いた。 イネは品種ヤマホウシを用いて、1回の実験で160粒の種子を用い、胚盤由来カルスにアグロバクテリウムを感染させ、ジェネティシン入りの培地で選抜した。予備実験から、選抜時のジェネティシン濃度は25mg/1が適当であると考えた。全部で5回感染させたうち、2回についてはアセトシリンゴンの量を2倍にすることを試みた。コンストラクトが導入されていると予想される33個体を現在栽培中である。 タバコはSR1を用いて、64リーフディスクずつ3回に分けてアグロバクテリウムを感染させ、カナマイシン入りの培地で選抜した。3回目の実験では、アセトシリンゴンを加えてみることも試みた。アセトシリンゴンなしの2回の実験では、47個体の形質転換体が得られ、サザンブロット分析により1〜4コピーの遺伝子が導入されていることが確認できた。アセトシリンゴンを加えたものについては、現在栽培中である。今後、アセトシリンゴンがコピー数に与える影響を調べ、予想どおりタンデムに並んでいるかどうかをファイバーFISHにより明らかにしたい。導入した動原体反復配列の存在はPCRにより確認した。今後は、イネとタバコ両方において、さらなる形質転換体を出しつつ、細胞分裂時の染色体の挙動を調べる予定である。
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Research Products
(1 results)